この原稿を書いているのは、1月30日。「都内に雪が降るのでは?」と報道されており、外出の予定がある記者は戦々恐々です。
何が言いたいのかというと、寒いわけですよ。結果、乾燥して手がカサカサになります。対策が必要だ!

化粧品の製造に自信を持つ文具メーカー


というわけで、ハンドクリームをゲットしました。と言っても、ただのそれではない。手肌に潤いがなくても、遊び心は失くしたくない。私が購入したのは、コレです。


別に、図工の授業が始まるわけではありません。文具メーカー「不易糊工業株式会社」(本社:大阪府八尾市)が発売している『FC ハンドクリーム』(税抜450円)を購入しました!


「ある時、当社の商品である『でんぷんのり FC5』に目をやった際、ふと『これにハンドクリームを入れたら面白いんじゃないか?』という話になり、そのまま商品化が進められました。元来、"面白いもの""新しいもの"を創造する社員が多いということも理由の一つです。やはり、大阪の会社ですので……」(担当者)

文具メーカーがハンドクリームを作るなんて、大胆なチャレンジだ! ……と思いきや、実は付け焼き刃ではないらしい。同社、2003年よりコスメティック事業に手を伸ばしているみたいなんです。
「ある時、社長が奥様の使用している口紅を見て『スティックのりと同じく、口紅も繰り上げ下げをする。ならば、スティックのりを製造できるフエキだってスティック系コスメが製造できるのではないか?』とひらめいたのがきっかけでした」(担当者)
ということは、今まで10年以上もの月日をコスメ商品の開発に費やしてきたわけですか!
「2008年までの5年間は、化粧品製造の品質と技術向上に費やしました。現在では、その品質と技術に自信を持っています」(担当者)

糊とハンドクリームでロシアンルーレット


それなら、安心できそうだ。早速、糊と見間違えてしまいそうなこのハンドクリームを試してみたいと思います!
……ちょっと、待ってください。間違えて、本物(?)の糊の方も買ってしまいました。こうして並べると、もうどちらがコスメでどちらがステーショナリーか見分けがつきません。


「糊とハンドクリーム、どちらも同じ容器を使用しています」(担当者)
そのこだわりには拍手を送りたいが、これは困ったことになったぞ……。

しかし、中身は当然違うはず。ニュッとひねり出し、手につけて「糊」なのか「ハンドクリーム」なのか判断したいと思います!
まずは片方のチューブを手に取り、外側から圧迫します。すると、中から白い物体が出てきました。


これはハンドクリームなのか? 二択の賭けに出ましょう。指に乗せ、手の甲に塗ってみました。


ゴロッとして、手に馴染まないなぁ。……これ、糊だよ! 文具を肌に塗るという愚行を犯してしまいました。ハズレです。

ということは、こちらがハンドクリームなわけですね?



ひねり出された刹那から一目瞭然。もう、とろみが違うから。チューブの先端から、クリームが首をもたげるように出てくる。糊みたいにピシっとしてない。粘度がある証拠でしょう。
これを肌に塗ると、いい感じに皮膚の上で滑ります。とは言え、ベタつき感はありませんでした。


香りには、心なしかハンドクリームっぽさが感じられます。いや、無香無着色なんですけど、感覚として。しっかり、保湿成分シアバターが配合されてます。

そんな『FC ハンドクリーム』が想定しているターゲット層は、面白いものが好きな人全員。
「特に男性のお客様からは『いかにもハンドクリームな見た目ではないので、人目をはばからず使用することができる。恥ずかしくない』といったご感想を数多くいただいています」(担当者)
また、「なんで糊を手に塗ってるの!?」と驚きのリアクションから会話のきっかけへ発展する事例も、同社にはかなり寄せられているそうです。
「そういう感想を聞きたいがためにこの商品を発売したと言っても過言ではありません。一番うれしい感想でした!」(担当者)

ちなみにこのハンドクリームは、ご覧の3色が展開されています。


いや、どう見ても糊だよ、やっぱり!
(寺西ジャジューカ)