山田菜々 『スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE』で本格的に女優デビュー!「リアクションを抑えるのに必死です(笑)」
NMB48卒業以降、活動の幅を広げている山田菜々が『スーパーダンガンロンパ2 THE STAGE〜さよなら絶望学園〜』で舞台に初挑戦。初めてのことだらけで不安も緊張もいっぱいあるそうだが、持ち前の笑顔と愛嬌ですべて吹き飛ばしちゃうんじゃない?というくらい、安心して見ていられる。なにせ山田が纏うふわふわとした空気感は、今回演じる七海千秋そのものなのだ。念願の女優として大きな一歩を踏み出した彼女に、女優への思い、舞台のこと、そして気になるプライベートについて話を聞いた。

撮影/すずき大すけ 取材・文/花村扶美
ヘア&メーク/安田 晶

冷静&マイペースな役柄に苦戦中?



――昨年も上演された舞台の続編に、超高校級のゲーマー・七海千秋役で出演することが決まったときの率直な感想を聞かせてください。

お芝居の経験がほとんどなかったので、私でもできるんかなぁと不安でした。スタッフの方に「私で大丈夫ですか?」って何度も聞き返したくらいです。

――舞台初挑戦ということで、やっぱりプレッシャーが…?

プレッシャーというか、最初は体がふわ〜っと宙に浮いてる感じでした(笑)。

――(笑)。『ダンガンロンパ』という作品はご存知でしたか?

NMB48の藤江れいなちゃんが前作の舞台に出演していたので、『ダンガンロンパ』という単語は知っていました(笑)。

――生徒同士が生き残りをかけて殺し合いが行われる…というストーリーですよね。

そうです! それを学級裁判で推理して犯人を見つけ出すという推理アクションストーリーです。

――学園長のモノクマは、可愛い容姿とは裏腹に残酷なことを言うので、ビックリしました。

物語が進むにつれて残酷なシーンがどんどん増えていくから、もうヒドイ!って思っちゃいました。モノクマが耳を疑うようなことばかり言うから、私自身、感情が抑えられなくなって、しかめっ面になってしまうので困っています。

――どうして困っちゃうんですか?

私が演じる千秋は、冷静で表情もあまり変わらないマイペースな子なんです。でも普段の私は「わー!」とか「えー!」とか、すぐ反応してしまうので、リアクションを抑えるのに必死で。だからモノクマに手こずっています(笑)。




推理が苦手でも楽しめます!



――台本を読んで、千秋と似ているなと思うところはありましたか?

千秋ちゃんのセリフに「眠たくなっちゃった〜」ってあるんですけど、私もどこでもすぐ寝れちゃうので、そこが似てるんかなあって(笑)。何をしていても眠くなるときって本当に眠くなっちゃう…なりません?(笑)

――えぇ、わかります(笑)。

あと千秋ちゃんってふわっとしていて、話し方もすごくマイペースなんですね。スタッフさんから「初めての舞台なのに、こんなに雰囲気の合ったキャラと巡り合えるなんてなかなかないよ」って言われたので、そこも似ているのかもしれません。

――あれ、自分ではそう思ってない…?(笑)

自分としては“私ってこんなんかな?”って思ってるんですが…(笑)。

――では、千秋と似ていないところはどこだと思いますか?

ゲーマーなところ! 私、ゲームって全然したことがなくて。でも、舞台が決まってから原作もプレーしてみました。PSPの使い方をマネージャーさんに教えてもらいながら(笑)。

――プレーしてみてどうでした? 謎解きは難しかったですか?

すっごーく難しかったです。全然わからへんねんけど!?みたいな。だからなかなか進まなくて、けっこう大変でした(笑)。脚本はゲームの世界を忠実に描いているので、ゲームをやったことのある方は、舞台を見ながら“あ、これはあのシーンや!”って楽しんでもらえると思います。

――ゲームをやっていない人も、一緒に推理しながら楽しめそうですよね。

謎解きのときに、どうやって殺されたかっていうのを舞台上で再現するんですね。だからそこで、「あー、なるほど!」ってスッキリできるんです。私みたいに推理が苦手な人でも楽しめると思います。

――どの役もとても個性的ですが、キャラクターの再現性がとても高いなと思いました。

ホントですか!? 銀色のカツラをかぶったこともなかったし、カラコンを入れるのにも時間がかかってしまって…。自分の姿を見たときは全然見慣れませんでした(笑)。

――でも、千秋そのものでしたよ。

あ、ありがとうございます(笑)。舞台が始まるころには自分でもしっくり来てるといいなと思います。



最初は男性キャストと話せなくて…



――稽古場はどんな雰囲気ですか?

みんな仲良くなるのが早いですね。私は自分から積極的に話しかけられるタイプじゃないんですが、話しかけてくださる方が多いので、とってもありがたいです。初日の本読み後に、スタッフさんが懇親会を開いてくださって、そこで距離も縮まった気がします。

――山田さんもすぐ打ち解けられましたか?

NMB48が女の子ばっかりだったので、女の子たちとは打ち解けられました。「リンゴ食べる?」「こっちはパイナップルあるで」って。稽古場にフルーツを持って来てる子が多いので、みんなで分け合ったりして、女子校みたいなノリ(笑)。

――楽しそうな光景が目に浮かびます(笑)。

でも男性キャストの方たちとは、なかなかしゃべれなくて…。

――何を話していいかわからないですよね。

そうなんです。でも本読みの翌日に、(横浜)流星くん(日向 創役)が「みんなでごはんに行こう」って自分がよく行くラーメン屋さんに連れて行ってくれて、キャスト10人くらいで行きました。そこでやっとしゃべれるようになって(笑)。

――初めての舞台で緊張の連続だと思いますが、共演者の方から緊張をほぐしてくれるようなアドバイスをもらったりしましたか?

須藤茉麻ちゃん(罪木蜜柑役)と本読みのときに仲良くなったんですけど、「みんな緊張してるし、私も最初のころは緊張したよ」って言ってくれて。みんな緊張してるなら大丈夫かなって、少し気が楽になりました(笑)。

――セリフを覚えるのは得意ですか?

それがなかなか…。暇さえあればずっと台本を読んでます。もう手放せないです。

――舞台ではご自身のどういうところを見てほしいですか?

千秋ってふんわりしてるけど、けっこう鋭いんです。なので、ゆるいところと鋭いところのギャップを出せたらいいな。ストーリーが進むにつれて、少しずつ変化していく千秋の心情を見せていきたいですね。前作を上回る評判がいただけるように頑張ります!