「うちの本棚」第二十九回は萩尾望都の『11人いる!』をご紹介いたします。少女マンガに於ける本格的なSF作品といえるでしょう。『11人いる!』は前後編、2回に分けて発表されたが、当時偶然読めたのは前編のみで、前後編を通して読んだのは、小学館漫画賞を受賞後に刊行された、文庫版でであった。その当時、まだ少年漫画しか読んでいなかったのだが、たまたま入手した雑誌にこの作品が掲載されていたことから、少女漫画にも俄