東京証券取引所社員によるインサイダー取引疑惑が浮上した。公正性が何より求められる情報開示部門での不正に、東証では23日、「前代未聞の事態だ」(幹部)と戸惑いが広がった。企業の未公開情報を巡っては、金融庁に出向中の裁判官によるインサイダー疑惑が明らかになったばかり。市場への信頼は失墜し、政府が進める「資産運用立国」構想も揺らぎかねない。「関係者に多大な迷惑と心配をおかけし、おわび申し上げる」。東