水本裕貴 (撮影/岸本勉・PICSPORT)

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水本裕貴はウズベキスタン戦の前夜、ハリルホジッチ監督からボランチでの起用を言い渡されていた。

「ボランチもできると思うからやってほしい」

そして試合の途中に「ボランチで出すぞ」と声が掛かる。

「初めてだったので、無我夢中で年齢と相談しながらやっていました。相手のトップ下の背が大きくて、前半からそこでボールをフリックされたりしていたので、監督からそこにしっかりついて行けと言われていました」

1対1の強さは十分に発揮した。「失点したことが悔やまれる」と言うが、本人が「Jリーグのデビュー戦で数分間だけこなした」というボランチとしては、まずまずの出来だった。

何より出番があったことが水本にとってはうれしいことだった。一時はケガでサッカーができないこともあったのだ。

「ケガの時を考えると、ここにいるのが僕にとっては素晴らしい」

2006年から代表に呼ばれていた水本は、2011年の試合中、頭部を負傷する。そのまま途中交代するまで48分間プレーを続けたが、頭蓋骨骨折および急性硬膜外血腫という重症だった。緊急手術で危機を脱したものの、一時は自分自身でも復帰を諦めようかと思った。

だが2012年、ザッケローニ監督に召集され、4年ぶりに代表合宿に参加する。ところが、なかなか出番は来ない。結局2012年は2試合、2014年は1試合出場しただけだった。

「素晴らしいけど、僕は欲深いので(笑)。まだまだできればいいと思います」

今回は本職のCBではなくボランチとはいえ、出場できたことは水本にとって明るい材料の1つだ。

「これまでいろいろな監督から何度も合宿には呼んでもらっていましたが、使ってもらったのでそれには感謝しています。そしてこの代表に来た刺激を持ってチームに帰って頑張ります」

今後も新境地の開拓を命じられるかもしれない。

「自分の出来ることを監督はわかっていると思います。でも、監督から求められるものをもっと高くできるよう、自分自身を磨いていきます」

29歳にして、なお大きな進化を誓う水本だった。

【日本蹴球合同会社/森雅史】

▼ ヴァイッド・ハリルホジッチ監督

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ ヴァイッド・ハリルホジッチ監督

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ ウズベキスタン戦の先発イレブン

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 青山敏弘

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 青山敏弘

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 青山敏弘

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 香川真司

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 乾貴士

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 宇佐美貴史

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 宇佐美貴史

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 宇佐美貴史

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 岡崎慎司

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 岡崎慎司

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 乾貴士

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 香川真司

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 今野泰幸

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 森重真人

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 川又堅碁

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 川又堅碁

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 川又堅碁

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 太田宏介

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 内田篤人

(撮影:岸本勉/PICSPORT)


▼ 本田圭佑

(撮影:岸本勉/PICSPORT)