「クルマなんか走れば何だって良い」

 2009年の夏、大学生だったワタクシは、まさに世間で囁かれていたクルマに関心のない若者の一人でした。ホント、クルマなんて単なる移動手段で、走れば何でも良かったんですよね。もちろん、いまは違いますが(笑)

そんなかつてのワタクシと同じく、クルマから離れている若者の現状とは──その最前線に迫ってみました!!

 ソニー損害保険株式会社による「2015年 新成人のカーライフ意識調査」によれば、新成人の運転免許保有率は57.1%(AT:31.9%、MT:25.2%)と回復傾向。

しかし「クルマに興味がある」と回答した新成人は46%と、調査が始まって以来初めての過半数割れ。運転免許の保有率は上がっているにもかかわらず、クルマに関心ある若者は着実に減少しているのです。

新成人の大半はクルマについて「単なる移動手段としての道具(53.8%)」と回答。

ですが、その一方で「運転自体を楽しむ(23.2%)」や「家族・友人・恋人との時間に楽しみをもたらす(19.6%)」といったポジティブなイメージを抱いている人も少なくないようです。

たしかにクルマがあれば、いつでもどこへだって行けるようになります。そのうえ空調完備で快適。宮沢賢治の言葉を借りるなら「雨ニモマケズ風ニモマケズ雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ」といったところでしょうか。プライベートな空間だから、公共交通機関と違って、人目を気にすることなくワイワイできるのも大きな魅力ですよね。

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でも、そのような魅力を知りつつも、残念ながらマイカーを持つとなると「維持費」が……。ガソリン代や駐車場代、各種の税金や車検に諸々の消耗品。そこに追い打ちをかけるのが、若いほど高額な任意保険。若者がクルマを持つのに超えなければならないハードルは高く、マイカーを持っている人の割合は約13%と、調査が始まった2010年から徐々に減少しています。

おまけに事故の際のアレコレまで想像してしまうと……。

クルマの魅力には気付いているのに、色々な不安から、マイカーはもちろんクルマの運転からも距離を置いているのが現状なのです。

でも、本当にマイカーへのハードルは高いのでしょうか?実は、ちょっとした工夫でそのハードルを超えられるのです。

その工夫とはズバリ、ケータイの定額プランのように1ヶ月間でクルマに掛けるお金に上限を決めてしまうことです。

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調査によると、新成人がカーライフそのものにかけられる平均額は1万8656円とのこと。その内訳は不明ですが、例えばガソリンは月のはじめに満タン給油して、翌月まではそれでやりくりするといった感じです。また、保険も乗る時だけ入れるものにすれば維持費をさらに抑えられます。

大学生の頃からクルマを維持しているワタクシの経験から言うならば、ガソリン代や保険代をはじめ、自動車税や車検さらにタイヤなど消耗品への積立てを含めても、実は3〜4万円/月ほどで大抵のクルマは維持できてしまうのです、スポーツカーや輸入車といった大人も憧れるモデルでさえ。

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「社会人として働きはじめたら」とか「家族ができて必要になったら」と距離を置きたい気持ちも分からなくもないですが、気力と体力そして時間を武器にクルマで色々な場所を訪れるといったような楽しみ、つまりは“クルマに抱いているポジティブなイメージ”の恩恵を存分に味わえるのはまさにこの瞬間をおいて他にないかもしれません。

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最初のうちこそ運転は怖いかもしれませんが、それも数をこなせば自然と上手くなっていくものです。“クルマ離れ”ではなく“クルマ場馴れ”してみませんか?

 (今 総一郎)

クルマを持つのは意外と簡単!? 大切なのは工夫と心意気!!(http://clicccar.com/2015/01/31/290082/)