日経平均チャート(日足・6カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

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 日経平均は9日の1万5206.57円を高値の調整局面に入った結果、6月のSQ値は1万4807.72円で決着しました。当面の日経平均に関しては、このSQ値を巡る攻防となりそうです。SQ値を上回れば上昇し易く、逆に下回れば下落し易い需給です。

日本株の下値が目先で限定的な理由

 なお、目先の日本株の下値は限定的でしょう。最大の理由は資産規模が130兆円と巨額なGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が8〜10月にも、国債に偏った運用方針の見直しを公表し、日本株への配分を引き上げるとみられるからです。ちなみに、GPIFの運用委員長になった米沢康博早大教授は株式比率で20%(国内株の保有比率は2013年末の実績値で17%)を視野に入れると表明しています。

 ただし、市場では、年金資金を運用する信託銀行が6月第1週まで6週連続の買い越したことで、公的年金等による「PKO(プライス・キーピング・オペレーション)」及び「PLO(プライス・リフティング・オペレーション)」がスタートし、5月下旬からは既に「官製相場」が展開されていると観測されています。

 また、政府は16日、産業競争力会議で新しい成長戦略の素案をまとめ、四大改革として法人減税のほか、「岩盤」と呼ばれる雇用や農業、医療分野の規制改革を柱としていると伝わっています。素案をもとに与党と調整し、経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)とともに27日の閣議決定を目指すそうです。こうなると、この成長戦略の内容を見極めるまで売り込み難いと思います。

新興市場は「サル相場」の様子を呈している

 その一方で、足元では日経平均で1万5000円から上をガンガン買っていくムードは強まっていません。

 米株が堅調ながら上値が重いことと、為替市場で円相場場円安基調にならないことが主因です。また、13日金曜日の6月のメジャーSQ通過で、デリバティブ系のデルタ調整の買いが一巡したことも影響していることでしょう。さらに市場の一部では、GPIF等の年金系の買いは1万5000円オーバーを買わないのではないかとの観測も根強く囁かれていることも影響しているかもです。

 確かに、5月下旬からいい相場になったことは間違いありませんし、成り上りたいあなたの口座残高も、普通なら物凄い勢いで増加してるはずです。

 なぜなら今の相場、とりわけ新興市場は、まさに「サル相場」です。なんの戦略もなく、ただ単にボールを追いかけ、そのボールに集まる子供のサッカーのような相場です。よって、サルになって、理性を働かせず、強い銘柄にだけ乗る。そして、弱くなったら降りる。それだけを繰り返せばいいのです。

 強い銘柄とは具体的には、25日移動平均ベースの+2σを超えている銘柄群です。また、信用取引で増し担保規制が掛かっている銘柄群です。そういう銘柄群だけを、成り上りたいあなたは弄ればいいのです。何も考えずに・・・。ただし、あなたなりのロスカットルールを作成・徹底し、そしてを粛々と実行しないと、あなたの積み上げた資産はアッという間に溶けますよ(笑)

ロボット関連銘柄が急上昇中

 ところで、ソフトバンク(9984)の孫正義社長は6月5日、記者会見を行い、人工知能を搭載した人型ロボット「ペッパー(Pepper)」を発表しました。これまでのロボットとは異なり、人の感情を理解することができるということです。2015年2月から、19万8000円で一般販売されるそうです。

 また政府は、ロボットを人手不足や高齢化の問題を解決する切り札と位置づけ、介護、農業、インフラ(社会資本)点検・災害、工場を重点4分野として集中的に支援すると伝わっています。国内の市場規模を2012年の約7000億円から、20年には3倍超の約2.4兆円に拡大させる目標だそうです。

 こうなると足元でロボット関連銘柄の人気は過熱しているとはいえ、息の長い相場のテーマになりそうです。そこで、今回は、関連銘柄をピックアップしておきます。

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