墓地の中のカフェがブーム―ドイツ

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ドイツのベルリンをはじめとする都市では、墓地の中にカフェを作るのがブームになっているそう。お墓を持つ遺族の方だけでなく、静けさを求める地元の人々や観光客にも人気だとか。それにしてもなぜお墓?!

ベルリンのクロイツベルク地区にある「Cafe Strauss(カフェ・シュトラウス)」。内装は、白い壁に角ばった柱、そして高いアーチ型の窓を備え、暗めの木製の椅子を配置。霊安室のような厳粛さや、教会のような禁欲的な気品を感じさせます。

一方、お店で出しているものは普通のカフェとなんら変わりなく、コーヒーや紅茶、サンドイッチやケーキなどを提供。

このお店、11月のある雨の寒い日に訪れてみると、老人たちや中年のカップル、赤ちゃん連れの女性やノートパソコンを持った男性の一人客も見られ、満員状態!カフェはもちろん墓地の中に位置し、窓からは濡れた墓石たちが見え、とてもわくわくする光景ではないものの、お客たちは満足そうにおしゃべりにいそしんでいます。

お店で働くヘルムバーガーさんは「故人が安らかに眠れないのでは、と懸念する人がほんのわずかに居るものの、大多数の人がそうでないのは明らか。この墓地を訪れる人の中には、このカフェのテラスから見える位置にお墓がほしいとリクエストする人も出ています」と説明。

あるお客は、お店のノートに「このカフェは生の世界と死の世界をつなぐもの」とメモを残したとか。

このほか、ハンブルクなど他の都市には、音楽パフォーマンスやアート展示をするものもあり(!)、墓地の中のカフェは確固とした支持を得てきているようです。

オフィスビルの中やショッピングセンター、大通りに面したいつものカフェに飽きたら、こんなカフェでゆっくり非日常を体験してみたいですね。日本にも「墓地カフェ」、やってくるのでしょうか…。

参考:Dead good coffee: cemetery cafes gain popularity
http://abcnews.go.com/m/story?id=21042111&ref=http%3A%2F%2Fwww.foodnewsjournal.com%2Fpage%2F2%2F