ベトナム人に学べ! “太りにくい”食べ方

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 痩せたい。でも、お米は大好きだし…。食事制限や過度な運動をするようなダイエットは、ストレスも溜まるし、身体にも良くない。では、どんなダイエットがいいのか。ダイエットをするときに、見習うべき国がある。ベトナムだ。

 『なぜベトナム人は痩せているのか』(森由香子/著、幻冬舎/刊)では、病院で栄養指導を行う著者の森由香子氏が、分食による効果抜群のダイエット法を紹介する。

 WHO調べの「肥満比率の国際比較」(2012)で、ベトナム人はダントツで肥満の人の割合が低い。2009年までの最近年の数値では、ベトナム人の肥満比率は男性の0.3、女性が0.6。日本人は、男性2.9、女性3.3で、肥満率の高いアメリカ人は、男性33.1、女性34.3という数字になっている。
 ベトナム人は日本人と同じように、「お米の国」の人だ。それなのに、なぜ、ベトナム人の肥満比率はここまで少ないのだろうか。ベトナムの食事は、米が主食で、おかずは野菜が中心のバランスのいい食事をしている。そして、おなかの空いている時間が長くなりすぎる前に、食べ物を口にして補給する人が多い。このことが、ベトナム人の肥満比率の低さにつながっているのだ。

 では、ベトナム人は、何時に何を食べているのだろうか。ベトナム人は早寝早起き、規則正しい食生活の習慣を持つ国民性だ。一般的に、6時頃起床、外で朝食をとり、12時に昼食、昼休みは2時間ぐらいで、その間に昼寝をする。18時〜20時に夕食。23時には就寝。起床後、14時間以内に夕食を終えている。起床後14時間以降は、食べたものが脂肪になりやすく、痩せにくい。ベトナム人の生活習慣から、太りやすいといわれる起床後14時間以降は、食べていないことがわかる。また、1回に食べる食事量が少ないため、空腹になるのが早く、間食を10時頃や15時頃にする人も多い。その場合は、日本のようにスイーツやお菓子類ではなく、生のカットフルーツや、生春巻などの料理の前菜にあたるものを食べている。1日に3〜5回、ちょっとずつ食べるというのが、太りにくい体をつくっているのだ。

 食事の内容は、主食は米。朝食はフォーやバインミー(ベトナムのサンドウィッチ)を外で食べ、昼食や夕食は、ごはんとおかずといった定食スタイル。一汁三菜的な定食スタイルは、米や野菜が中心で、これは欧米の食事の影響を受ける前の日本人の食事スタイルと似ている。
 おかずは、肉も魚も食べるが、それ以上に野菜が多いのが特徴。肉やご飯以上に野菜をしっかり食べるという食事習慣が、余分な体脂肪をつくらないようにしている。油を使うよりは、スープや鍋にする料理が多いのも特徴。これによって、低カロリー、高たんぱくで太りにくい食事になっている。

 食べる時間は起床後14時間以内、米や野菜中心の食事、1食の量を少なくて、食べる回数が多い分食。ベトナムの生活スタイルが自然と太りにくい食生活となっているのだ。ダイエットを始めたいという人は、ベトナムの食生活から見習うべきところは多いはずだ。
(新刊JP編集部)