喜びや不快感をすぐ顔に出すフランスの接客は人間味にあふれている

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日本では「ええっ! 」と思うことも海外だと日常の風景であることは多い。フランスのスーパーで買い物する時に遭遇する、日本じゃありえないコトを紹介します。

■コンビニでも挨拶をする
日本だと一言も発しないで買い物が終わるコンビニのようなお店でも、フランスだと(欧州の他の国でもそうだが)「こんにちは」「さようなら」を言う。店員はとてもフレンドリー。日本でいう「店と客」という関係ではなく(もちろん高級店だと相応のサービスはあるが)、どちらかといえば店と客は対等な感じ。そのため日本人の感覚からすると違和感を感じる接客も多い。

■卵は基本割れている
商品を買う時に日本以上に気をつけなければいけないのが、その状態。工場から出荷された牛乳のフタがちゃんと密封されておらず中身が漏れていたり、卵にヒビが入っていたりする。痛んだ野菜や賞味期限切れの商品が忘れられて陳列されていることも! したがって新品でも見定めてから買うことはとても重要。例えば卵は梱包容器のフタをパカッと開けて(日本のように全面プラスチックで閉じられてはいない)、どれも割れていないか確認してから買わねばならない。

■まとめ売りの商品はバラしてOK
缶やペットボトルなどが6本1パックで陳列・値付けされていても、そこから勝手にバラして1本だけレジに持っていても問題ない。売場には一部だけ取り出され梱包のビニールが破られ置かれたままの、ペットボトルのパックを多く見かける。

■列ができているのに長話
スーパーなどのレジで支払いをする時に、馴染みの店員と話し込み井戸端会議と化すことがある。後ろに列ができていようがお構いなし。店員と客が話し込んでレジの手が止まってしまうので、順番はちっとも進まない。

■買った商品は配送無料
大手スーパーは一定以上の金額を越えると無料で購入した商品を数時間で家まで配送してくれる。ネットスーパーで買うのと違い、同じ商品でも現品を選んで購入できるから安心(ただし今度は配送という不安が付きまとうが……)。多くの買い物がある場合、狭いパリの街中を車でショッピングするのは少々面倒。重いものを持てないお年寄りが、レジで配送を頼んでいる姿もよく見かける。

■代金は小切手で支払う
フランスは小切手社会。最近はカード(カルト・ブルー)が小切手に取って代わったため少なくなったが、それでも小切手を使う人はまだまだいる。レジで購入金額を記入して渡すため、現金や暗証番号を打つだけのカードに比べて時間がかかる。ちなみにカルト・ブルーとはキャッシュカードとクレジットカードとデビットカードが一緒になったフランスのすべての銀行、郵便局などで発行されている国内共通カードのこと。大抵の店ではカルト・ブルーやクレジットカードを使えるしATMも24時間引き出せて便利。小切手やカードを使うことは多額の現金を持ち歩くより防犯上も安心だ。
(加藤亨延)