試合 :東アジアカップ2013
開催日:2013年7月28日
結果 :日本代表勝利・優勝
スコア:「2−1」
得点者:柿谷曜一朗 ユン・イルロク 柿谷曜一朗


日本代表選手評価(10点満点)

FW:柿谷曜一朗
MF:原口元気 高萩洋次郎 工藤壮人
MF:青山敏弘 山口螢
DF:槙野智章 森重真人 栗原勇蔵 駒野友一
GK:西川周作

FW:豊田陽平
MF:原口元気 柿谷曜一朗 山田大記
MF:青山敏弘 山口螢
DF:駒野友一 森重真人 栗原勇蔵 徳永悠平
GK:西川周作


柿谷曜一朗:6点

ザックは、森本や李のようなタイプと、前田やハーフナーのようなタイプと、両方のタイプのCFを求め続けていて、森本と李が脱落してしまい、その後はそのタイプのCFにこれという選手がいなかった(佐藤寿人にどういう判断をしているのかは疑問だが)ので、香川や岡崎などをCFのポジションで試したりしていたのだが、やっと、柿谷という、カウンター戦術で機能できるCFが見つかったのではないだろうか。もちろん、本当にそうかどうかはこれからで、まだ可能性という段階ではあるが、しかし、FWと2列目の両方をこなせる事、ポテンシャルを考えればまだ大きな成長を望める事、という事まで含めれば、やはり柿谷は招集しておくべき選手ではあると思う。そして、個人的には、ここに宇佐美という選手が加わってきて欲しいと考えていて、カウンター戦術で機能できるCF、という意味では、やはり宇佐美にも柿谷と同じようなポテンシャルを感じている。柿谷と宇佐美をCFで競わせるのがベストなのではないかと思う。


高萩洋次郎:4点

日本代表として国際試合で戦う事の厳しさ、トップ下というポジションの難しさ、普段とは異なるシステムや選手たちの中で高いパフォーマンスを発揮する難しさ、そういうものに高萩は苦しんだ大会だったと思う。ファーストディフェンスもやりつつ、状況によっては守備ブロックにも加わり、更には、しっかりとボールを収める役割も果たさなければならないし、カウンターになった時にはしっかりとCFをサポートしなければならないし、とにかくトップ下というポジションは一筋縄ではいかない。フィジカルの強さ、テクニックの高さ、そして、賢さ。全ての能力に高さがないとトップ下というポジションは難しく、本田や香川でも苦しむポジションであるから、その厳しさを知り得た事は高萩にとって大きなプラスになったのではないだろうか。ポテンシャルはある選手だと思うので、これからの大きな成長に期待したい。


原口元気:5点

柿谷や斎藤もそうだが、原口にしても、やはり威力のあるドリブラーがザックジャパンに必要なのは然りだと思う。パスだけではなく、局面を個の力で打開できるドリブラー。強いチームには必ずそういう選手が1人か2人はいると言っても過言ではない。香川はドリブラーというよりもシャドウストライカーで、現在のザックジャパンには、局面を個の力で打開できそうなドリブラーというのは乾ぐらいしか存在しておらず、やはり明らかに枚数的にも不足している。従って、もし次の機会には選ばれなかったとしても、ドリブルでの可能性を示した斎藤と原口というのは、かなり日本代表に近い選手になるではないだろうか。しかし、原口に関しては、やはり体幹の弱さというのがずっと気になった大会で、ボールの持ち始めから上体のブレが大きい事が多く、重心が高く軸がふらついている事が多く、そこを改善しないとこれからは伸び悩むのではないかと思う。ファールの多さもそこに起因しているのではないだろうか。


工藤壮人:5点

守備での献身性が光った。サイドはあまり得意としていないポジションだと思うが、中国戦と比べてもSH的なプレーが向上していたし、工藤が岡崎の良きライバルとなってくれれば嬉しい。しかし、岡崎は、この試合の工藤のような献身的な守備をこなしつつも、しっかりとFW的な役割もこなせる選手であり、しかもそれを相手がある程度強敵でもやれる選手なので、工藤としてはまだ1つ2つのレベルアップが必要とされてくると思う。従って、まずは、Jリーグでの試合でもそうだが、この先にあるACLでの試合において、今大会以上のパフォーマンスと結果を示す事、それがタスクになってくるのではないだろうか。それができれば、まだ2014年のW杯のメンバー入りにも可能性は残されていると思う。SHはFWよりも運動量と守備力が求められるポジションで、尚且、それなりの得点力も示さなければならないポジションであるが、この大会での経験を糧にして一気に成長してもらいたい。