17番セカンドショット(撮影:岩本芳弘)

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<日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 18日◇3日目◇総武CC総武C(7,327ヤード・パー71)>
 日も傾きかけた18番グリーン。奥のエッジからのバーディパットがカップ左側から転がりこむと、ここまで喜怒哀楽を表に出さず淡々とプレーを続けてきた“怪物ルーキー”の顔がようやくほころんだ。トータル4アンダーの4位タイからスタートした松山英樹が、この日7バーディ・3ボギーの“67”で4つスコアを伸ばしトータル8アンダー単独首位に浮上。日本人史上最速でのメジャー制覇、そしてシーズン2勝目へ向け4打差をつけて最終日を迎える。
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 前日の第2ラウンド15番で、クラブをソールした際にボールが動いたことに気がつかずプレーしたことで2罰打を受けた騒動から1日。「“何で気がつかなかったんだろう”とか考えたけど、もう覆らないしやってしまったことなので」。新たな気持ちでこの日を迎えたつもりだった。しかし、「あまり切り替わってなくて、スタート前とかはまた気になってしまった」と再び後悔が頭をもたげ、どこか集中力を欠いたまま第3ラウンドをスタートした。
 そんな中で、1番でこの2日間なかったボギーが先行。「少し動揺して、今日は打っちゃう予感がでてしまった」と不安はより大きくなった。それでも、続く2番では約2メートルのパーパットをねじ込みピンチを脱すると、3番パー3でバーディを奪取。この日は硬くなったグリーンにアプローチで苦しんだが、微妙な距離のパットをことごとく沈めリズムを作った。
 中盤以降は騒動を忘れ「自然と集中していた」。予選2日間とは真逆の風が吹いて各選手苦しむ中、フォローの風の時にはドライバーを使わず3ウッドや2番ユーティリティを駆使して刻みに徹するなど、冷静なマネジメントでバーディを量産。「今日は3つボギーを打ちましたけど、微妙なパーパットが入ってくれているのも大きい」と好調のパッティングも躍進を後押しした。
 すでに2勝を挙げている松山だが、単独首位で最終日を迎えるのはこれがはじめて。それだけに4打差のリードにも気が緩むことはない。「難しいゴルフ場なのでいくつ打つかわからないし、下の人が爆発的なスコアを出すかもしれない。4打差はあんまり考えないでやりたい」。誰よりも冷静に目前に迫った偉業を見つめている怪物ルーキー。その足取りは確かに、力強くメジャータイトルへ向かっている。
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