大豆と玄米だけでできた「フィレタイプ」。

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昨年末、吉田豪氏を特集した『情熱大陸』を拝見しました。その中で印象的だったのは、居酒屋においてのくだり。お刺身を勧められるもやんわりと断り、野菜スティックと烏龍茶だけで場を持たせてしまっているのだ。
知ってる人は知っている事実だが、吉田氏はベジタリアンである。他にも、“菜食主義”で思い浮かぶ著名人は数多い。サンプラザ中野くんやイルカさん、マイケル・ジャクソンがそれだ。

私は、尊敬してしまう。だってお肉を食べたくて仕方がなくなる時期が、ひと月に一度は必ず訪れてしまうんだもの!
だからと言うわけではないだろうけど、今はこんなのがあるらしいです。お米作り専門の農業生産法人「マイセン」は、昨年の8月より『まるっきりお肉』なる食品を発売している。

では、画像をご覧いただきましょうか。何に見えます? フィレタイプは唐揚げのようにも見えるけど、一方のミンチタイプは……。う〜ん、どう例えたら良いだろう? お菓子のあられというか、何というか。
実はこれ、大豆と玄米を皮ごと粉末にして成形した“お肉型”加工食品なのです。なのに味と食感が、まるでお肉らしい。だからこそ、『まるっきりお肉』と名付けられた。ミンチタイプは「ロールキャベツ」や「豆腐入りつくね」等に、フィレタイプは「唐揚げ」や「肉じゃが」等に最適だそうです。

ところで、どうしてこのような食品を開発したのだろう?
「体調面の理由で肉を止める必要に迫られているのに、止められない。また健康を気にしているのだけど、お肉の量を減らせない。そんな方のために開発いたしました」(同社・担当者)

なるほど。そして、もう一つの見どころについて。味や食感だけではなく、『まるっきりお肉』は栄養面にも注目していただきたいのです。
まずは、食肉と大豆の栄養成分を比較してみよう。100グラム中に含まれる栄養成分は、食肉よりも大豆の方が豊富らしいのだ。また、動物性に含まれる飽和脂肪酸は身体に様々な負担をかけるが、植物性脂肪内の「不飽和脂肪酸」にはサラサラの流れを作る「リノーン酸」や「リノレン酸」が含まれている。
それだけじゃない。大豆と玄米を食べると「大豆サポニン」や「大豆ヘプチド」など、たくさんの貴重な栄養素を摂ることができる。そして言うまでもなく、大豆・玄米は太りにくい食品である。その点について、お肉との差は明白だろう。
これらの理由から、同社は「しっかり栄養が摂れて、太りにくい!」と『まるっきりお肉』に絶大な自信を寄せている。

まぁ、でも、とどのつまりは「味」が気になりますよね? 
「よく噛むと大豆の味がしてきますが、調理するとお肉の味そのまんまになります。当社のスタッフなんですが、ダンナさんに『今日は豚肉よーっ!』と内緒で出したら、最後まで気付かれなかったみたいです(笑)」(担当者)
へぇ〜! では、一体どんな風に調理すると良いのだろうか? その点については、同社が発売前に色々試してくれている模様。結果、最もお肉に近くなるのは「唐揚げ」だったそうです。

なるほど、う〜ん気になるな……。そこで、私も現物を取り寄せてみました。調理法は、独り身の私にも簡単であろう「肉野菜炒め」をチョイスします!
作業工程に関しては、いちいち説明するまでもない。お湯で2分戻し、後は普通の豚肉のつもりで肉野菜炒めを作るだけなのだから。念のため、私が用いたのは「フィレタイプ」ですよ。

そんなこんなで、完成しました。じゃあ、いただきます! ……美味い。どのくらい美味いかというと、「○高屋」(某有名チェーン店)と同じくらい美味い。そして、明らかに向こうよりヘルシーなはずだ。
そして、肝心のお肉について。こちらもバッチリです。見てくれもお肉っぽいし、味は言われなければ絶対に気付かないレベル。ジューシーさもあります。ボリュームに関しては自分が調節すればいいわけだし、ちょっと多めに食しても大丈夫。なぜなら、このお肉の正体は「大豆」と「玄米」なのです。

そんな『まるっきりお肉』、現在は同社の通販サイトにて購入することができる。
「お肉や動物性食品を控えている方からは『食べられるメニューの幅が増えた』というお声をいただきました。病気などにより、お肉を食べたくても食べられない人は多いですからね」(担当者)

年末から年始にかけての飲み会ラッシュにより、すっかり体が巨大化した人も多いと思います。そして、共に胃袋もきっと巨大化している。
痩せたいあなた、そして健康に気をつけたいあなた。みんなにとって、この“大豆と玄米だけでできたお肉”は朗報とも言うべき食品でしょうか?
(寺西ジャジューカ)