今野や吉田が不在になった時に、その穴を埋める存在が必要、という範囲に留まらず、その2人以上の強度やパフォーマンスを発揮できるCBを模索する、という事を、ザックにはもっと積極的にやってもらいたいなと思います。CBというポジションは、GKというポジションを除けば、最も新戦力を試し難い、入れ替えて起用するという事がやり難い、そういうポジションである事は確かですが、しかし、W杯予選以外の試合は全て2014年までのテスト試合である、そう考えてしまえば、もう少し積極的になれると思いますし、むしろ、そう考えてやって行くべきなのではないかなと思います。

という事で、2013年からのアルベルト・ザッケローニ監督の最大の仕事は、2014年へ向けて、セントラルラインを強化する、という事ではないかと思っています。サイドの選手に関しては、SH(もしくはウイング)にしてもSBにしても、かなり人材が豊富となっていますし、また、欧州のトップリーグで毎試合のように出場して、それによって日々成長を続けている選手が多いですから、そこは、現時点では、代表試合で云々という事を考えなくても良いのかなと思っています。代表試合では、その中で最も高いパフォーマンスを発揮している選手を選んで起用する、という事で良いと思っています。

しかし、セントラルラインの選手に関しては、欧州のトップリーグで活躍している選手が少ないので、ロシアチャンピオンリーグは欧州のトップリーグとは言えないと思いますし、長谷部や細貝はボランチで起用される事が少ないですし、吉田は少しパフォーマンスで苦戦していると思いますから、そこのポジションは、代表というカテゴリーでの強化の道を強く模索する必要があるのではないかと思います。代表というチームは、単なるクラブで活躍している選手の寄せ集めのチームではなく、独立した1つのチームですから、もっとアイデアと柔軟性を持ち得ても然るべきかなと思っています。