――ウシジマの台詞に「金は奪うか、奪われるかだ!」という言葉がありますが、未來にとっては「小遣い稼ぎ」であり、純にとっては「一攫千金」であり、何かの対価として得られる“お金”の価値とは、自分にとってどんなものですか? また、お金では手に入れられない自分にとって価値あるものとは何ですか?

山田:仕事をして、お金をもらったことで「良かった」とか「頑張ったしなぁ」とは思わないです。そのお金で旅行に行ったり、何かを買った時に「あれだけ頑張ったし、こういうご褒美があってもいいんじゃないか」と、そこに実感が沸く感じはありますね。

お金って本当に何でも作れて、何でも壊せるけど、もちろんお金が通用しない所もすごくいっぱいあるし…難しいですね。「人の気持ちは買えるか?」と言ったら買えないけど、人の気持ちを動かす力はあるし。“すごく厄介なモノ”だなとは思ってます。

大島:自分の仕事の対価としてどれぐらいのお金をいただいているのか、あまり気にしたことがないんですよね。それより、どれだけ自分の経験としてプラスになったか、自分の未来に繋がったかを考えているので。でも、やっぱり数字として表れると、自分を奮い立たせることに繋がることもあると思いますので、大きく影響されはしないまでも、モチベーションを上げる一つの要素ぐらいに思って、適度な距離感でお金と付き合っていきたいと思っています。

自分にとってお金で買えない価値あるものは、“絆”だと思います。AKB48として活動していて手に入れた一番大きなものだと、今すごく感じているんです。お金に関係無く、ちゃんと築いて、作り上げたものだと思っています。

――大島さんは北米最大の日本映画祭「JAPAN CUTS〜ジャパン・カッツ!」にて一際輝く若い才能に与えられる「Cut Above Award for Outstanding Debut」も受賞されましたが、お二人が本作の出演を通じて得たものは何ですか?

山田:普通は当たり前に、どの役でも、どんなストーリーでも、台本を読んで、言動や行動から「この人はどういうことを思って日々生きているんだろうか?」とか、人間関係とかを考えて、台詞の言い方とかを考えていくんですけど、最初にそれをやった時に、それをしてしまうと、どんどんウシジマのことを探っていって、自分の中で自分なりの答えをどんどん作っていって、すごく人間ぽくなってしまったんですよ。ウシジマの見せ方として、そのアプローチは違うなと思ったので。そこからはもう一切考えないようにして、本当にそこに置いてあるというか、ただ与えられた台詞を淡々と音を発しているだけという風にして。それは初めての試みだったし、こんな仕方もあるんだと気付けたのは嬉しかったですし、やってて新鮮で面白かったですね。

大島:お芝居って誰でも始められるし、自分が続けていこうと思っていれば、ずっと続けていけるものじゃないですか。だから、そのままやってていいものかどうか分からない。お芝居自体は誰かに評価されることがあるけど、ハッキリとしない感じが自分の中であったんですよね。今回初めてお芝居で賞を頂いて、認められたというよりは、「お芝居を続けていいよ」と言っていただいた気がして、「続けて、もっと磨いていこう!」と思いました。

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