四川省の南充ロウ中市にある「ロウ中パンダ楽園」で15日、観客が投げ込んだペットボトルをパンダが食べようとした。やっとのことでパンダから取り上げた飼育員はその場で、観客に向って“不心得をたしなめる説教”をした。中国新聞社が報じた。(「ロウ」は門構えの中に「良」)

 飼育員はメスのパンダの「娜娜(ナナ)」が、何かをかみつづけていることに気づいた。近寄って口を見ると、ペットボトルだった。飲み込んだら一大事だ。「冷や汗もの」だったという。

 「ナナ」は、ペットボトルをかみしめると「味」がするので夢中になったとみられる。時々、鳴き声もあげていた。飼育員は持ち歩いている「パンダ用の餌」を取り出して見せ、「ナナ」が気をとられたすきに、口の中のペットボトルをもぎとった。

 飼育員はたまりかね、その場で観客に向って「パンダに物を投げないでください。動物は異物を食べて死亡することがあるのです。パンダの消化器はとても敏感です。勝手に食べ物を与えることは、パンダにとって『脅威』なのです」と“説教”した。

 「ロウ中パンダ楽園」のパンダ舎の入り口近くには「パンダに食べ物を与えることを禁止します」と大きく表示されているが、それでも観客が物を与えることが発生しているという。

 「パンダ楽園」側によると、暖かくなりパンダを屋外で運動させることも増えた。観客が物を投げ与えないよう監視するため、飼育員2−3人を配置しているという。(編集担当:如月隼人)