今季終了後に契約が満了するリーグアンの選手で目立つのが、リヨンMFエデルソンだ。26歳の彼にはまだ、4年前に欧州のビッグクラブの注目を集めたそのクオリティーを示すための時間がある。エデルソンにはラツィオが関心を抱いていたが、今ではユヴェントスも興味を寄せている。

2008年、リヨンはジュニーニョの後継者としてエデルソンを選んだ。ラツィオを始めとする他クラブとの争奪戦を制するために、ニースへ1400万ユーロ(約14億8000万円)を支払っている。ラツィオは当時、GKウーゴ・ロリスも狙っていたが、両選手はそれぞれフランス国内での移籍を選んだ。

だが、ロリスがリヨンのレギュラーであるのに対し、エデルソンは道を失ってしまった。それは、昨夏も左ひざの十字じん帯を負傷するなど、ケガのせいでもあった。また同時に、クロード・ピュエル前監督の戦術の犠牲者だったことや、クラブがヨハン・グルキュフの方を望んだからでもある。エデルソンは今季、リーグ戦で12試合にしか出場しておらず、先発は5試合のみ。2ゴールで0アシストという数字だ。

グルキュフの調子が落ち、徐々にクレマン・グラニエが“昇進”する中で、エデルソンがシーズン後半戦を生かしてアピールすることはあり得る。目標はブラジル代表候補に戻り、シーズン終了までに再生の可能性を探ることだ。その一つとなるのが、ユヴェントスである。ラツィオもエデルソンから目を離していない。また、レアル・マドリーFWカリム・ベンゼマも彼のスポンサーとなっている。

エデルソンには中国やロシアなど、新たな黄金郷からすでにオファーが届いている。だが、優先されるのはリヨンとの契約延長だ。ただし、クラブは急いでいないようである。ミシェル・オーラス会長率いるリヨンは、減俸を見据えているのだ。額面で月給20万ユーロ(約2100万円)というサラリーがハードルとなり得るのである。