香港大学が5月12日から16日にかけて香港住人1000人を対象に、世界の国と地域16カ所の住民についての好感や反感などを調べたところ、「好感を持つ」と答えた人が最も多かった相手は「日本人」で60%だった。「反感を持つ」と答えた人が最も多かった相手は「中国大陸人」だった。明報などが報じた。

 日本人に「好感を持つ」人は、前回調査時より25ポイント増えた。東日本大震災という大災害に見舞われても秩序や団結を失わなかったとの報道が相次いだことが影響したと考えられる。

 第2位以下は、シンガポール人(58%)、台湾人(48%)、オーストラリア人(46%)などが続いた。香港人自身は39%で第7位だった。中国大陸人に「好感を持つ」と回答した人は23%で、16の国と地域中の第12位だった。

 「反感を感じる」と回答した人が最も多かったのは中国大陸人で、28%だった。中国大陸人に対して反感を持つ人は2010年11月の前回調査よりも12ポイント増加。「好感を持つ人」よりも「反感を持つ人」が多かった、唯一の国(地域)だった。

 中国大陸人については、調査時期となった5月に、香港での出産を願う大陸の女性が大量に押しかけ、地元住民への医療に影響が出ていることが大きな社会問題になったことも、反感を持つ人が多かった一因となったとみられる。

 「好感を持つ政府」は、シンガポール(57%)、カナダ(42%)、オーストラリア(39%)の順だった。日本政府は第6位(26%)だった。

 「反感を持つ政府」は米国(35%)、タイ(33%)、日本(27%)、中国大陸(25%)だった。

 日本については「人は好き」だが「政府は嫌い」という傾向が、かなりはっきりとあらわれた。(編集担当:如月隼人)



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