映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦 (C)2010 Columbia TriStar Marketing Group, Inc. All Rights Reserved.

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 1947年の6月24日、アメリカの実業家ケネス・アーノルドが飛行機で移動中に、時速2,700キロメートルもの速度で急降下や急上昇を行っている9機の見慣れない飛行物体を発見。アーノルドはこの物体を「空飛ぶ円盤(flying saucer)」と呼び、全米で報道されると、同様の目撃証言が相次ぐ。事態を重視したアメリカ空軍が、これを「UFO(Unidentified Flying Object:未確認飛行物体)」と名づけ、調査に乗り出すことになった――。

 このアメリカで初めてUFOを発見した日を記念して、6月24日は、「UFO記念日」に制定されており、世界中のマニアたちがUFO観測を行っている。しかし、エイリアンたちが、友好的とは限らない。もし、彼等が“侵略者”であったら、人類は、その圧倒的な科学力に対して立ち向かうことができるのだろうか。

 映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』のエイリアンはまさに侵略者。大量の流星群と思われる未知の物体が世界中に降り注ぎ、正体不明の何者かが海外に出現、猛攻撃を開始する。侵略を受けたロサンゼルスで、主人公のナンツ2等軍曹たちがエイリアンたちと激しい市街戦を繰り広げながら、逃げ遅れた民間人を救出に向かうという話である。

 “侵略者”としてエイリアンが出てくる映画の典型は、「人間 vs エイリアン」というはっきりとした構図ができていて、お互いが倒すための施策を張り巡らせていく展開であろう。しかし、この映画は少し違っている。根の部分には「人間 vs エイリアン」ということがあるが、人間ドラマが中心となり物語が進んで行く。まず大前提のミッションが、敵の“せん滅”ではなく、民間人の“救出”である。だから余計な戦闘はなるべく避けるように部隊は行動している。また、その部隊メンバーは、ベテランで退役間近のナンツ2等軍曹、部隊長だが士官学校を卒業仕立てで経験が浅いマルチネス少尉、ナンツの指揮下で兄を失った恨みを持つロケット伍長など、複雑な人間関係の人員である。ここに戦闘力の持たない民間人の家族たちが加わってさらに複雑さが増す。そんな微妙な関係のメンバーが、どこに隠れているかわからないエイリアンとの市街戦で、極限の精神状態となった時にどうなるか。エイリアンとの戦闘よりもこの心理の動きが一番の見どころと言って良いだろう。単なる「エイリアン戦闘映画」でとどまらなかったことが、全世界でヒットした要因なのではないだろうか。

 UFO記念日の本日、観測だけではなく、エイリアンからの侵略にどうするか対策を考えたり、この映画での極限状態に陥った時でも強い絆で結ばれているパートナーのように、家族との愛情を確かめ合ったりする機会とするのも良いのではないだろうか。

 全世界25カ国でNo1を記録し、日本では公開延期となっていた映画『世界侵略:ロサンゼルス決戦』は、ついに9月17日全国ロードショーとなる。いち早く観たい方のために7月21、28、29日の3日間で特別試写会も実施するので、MOVIE ENTERの試写会ページから応募して欲しい。

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特別試写会応募ページ(2011年7月10日締め切り)