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カマンベール、ブリー、ロックフォール……チーズの種類と聞かれて、あなたはいくつ名前が挙げられますか。実に1200種類ものチーズがあるフランスは、ガストロノミ(美食文化)がユネスコ世界無形文化遺産に登録されている国。その中でチーズは、フランス人と恋愛関係にあるといわれるほど重要な位置を占めています。そんなチーズの奥深い世界と様々な楽しみ方を知る機会がありました。2011年3月9日(水)、フロマジェリー(チーズ専門店)のオーナーにしてチーズ熟成士でもあるヴィルジニー・ブラルア(Virginie Boularrough)氏をパリから迎えて、フランス大使館で行われた“フロマージュ テイスティングセミナー”の模様をレポートします。



知っているとますます味わい深いチーズの知識
主催者であるフランスの全国酪農経済業者センター(Cniel、本部:フランス・パリ)のコミュニケーション・ディレクターであるローラン・ダミアン氏が「フランスはチーズ生産量の3分の1を輸出しており、日本向けの輸出も近年増えています。なかでも、若い女性がフランスのチーズを愛好されていますが、日常的な活用というとまだまだ。そのために広報活動をしております。今日は日本の料理とチーズのマリアージュもお楽しみいただきます」とご挨拶。チーズの専門家によるプレゼンテーションに期待が膨らみます。

(写真左上)フランスの全国酪農経済業者センター(Cniel、本部:フランス・パリ)のコミュニケーション・ディレクター、ローラン・ダミアン氏


ハッピーな牛はおいしいミルクをつくってくれる
ヴィルジニー・ブラルア氏は、チーズ専門店の老舗の3代目。幼い頃から、職人の手で作られたチーズに囲まれた暮らしを送ってきました。今は、自らがチーズの生産管理をする熟成士であり、パリで店舗「シェ・ヴィルジニー」を経営しています。小さなチーズ生産者とのネットワークを重んじ、牛を飼う農家には、餌の内容や牛がフランス固有種であるかどうかも見に行きます。

「シェ・ヴィルジニー」のチーズは「放牧で花を食べているハッピーな牛のおいしい生乳からできています」と語るヴィルジニー氏。チーズの原料へのこだわりと同時に、チーズにロットナンバーを付けるトレーサビリティーをチーズ連盟に提案しており、ヨーロッパの厳しい衛生基準に対応できるようにしているとのこと。


(写真右)フロマジェリー「シェ・ヴィルジニー」オーナー兼チーズ熟成士、ヴィルジニー・ブラルア氏

フロマージュとワインのマリアージュ
いよいよ実際にチーズをいただきながら、ワインとのマリアージュやフロマージュ料理、盛り付けなどのアイデアのレクチャーへ。ワインとのマリアージュでテイスティングするのは3種類のフロマージュです。



(写真左より)
コンテ18ヶ月とジュラ地方のブラン・サヴァニアン
Comte, 18months with a white wine : blanc Savagninm,Jura

フランスのジュラ山脈地方で作られるコンテは、1つ(40kg)作るのに450リットルの生乳が必要で、5〜10月のみ生産されるチーズ。一口、食べるとしゃりっとした食感と、クルミのアロマに果実のような風味が広がり、今までチーズで味わったことのないようなおいしさ。同じ地方のフルーティな白ワイン、ブラン・サヴァニアンにぴったりです。

ミモレットヴィエイユ 24ヶ月熟成とシャンパンブリュット、大吟醸
Vieille Mimolette, 24 months with champagne brut and very special brew sake

オレンジ色の鮮やかなミモレット。熟成期間を長く取ることで、コクを増すことができます。濃厚というのとは違う、奥行きを感じる味には、辛口のシャンパンやすっきりとした味わいの大吟醸を合わせます。日本酒とフロマージュも実は相性のよい組み合わせ。日本酒好きな来客の時にお出ししたいと思いました。

フルムダンベールと白ポルト酒
Fourme d’Ambert with a white porto

フランス中央部、高地で搾乳されたものからのみ作られ、独自の味わいを持つフロマージュ。その歴史はブルーチーズを愛したガリア人のドルイド(司祭)たちにさかのぼるといわれています。ブルーチーズの中でもっともマイルドなもので、スィートな白ポルト酒とのまろやかなマリアージュが楽しめます。

日本人シェフの季節を感じさせるフロマージュ料理
次に中庭に場所を移し、東京・西麻布「クリニカ・ガストロノミ・エスペリア」オーナーシェフの森克明氏により、フロマージュ料理2品が供されました。森氏は、1973年にフランス政府よりフランスチーズ鑑評騎士(シュバリエ)の称号を授与された最初の日本人。日本で最もフロマージュを素材に使うシェフとして知られているだけあって、季節感も感じられる洗練されたお料理でした。「旬のお魚に包まれたカマンベール、春の装い」には、桜の葉の塩漬けが使われ、ほのかな桜の香りとチーズのマリアージュが楽しめました。「エスカルゴとエポワス、ブルゴーニュの出会い」は、ブルゴーニュ産のウォシュタイプチーズであるエポワスとエスカルゴを合わせて揚げたもので、絶妙の味のバランス。前者は白、後者は赤のワインとともにいただきました。



お花見の季節には、華やかに盛り合わせたチーズプラトーを屋外で楽しむ
フランス料理のコースでは、前菜、主菜と楽しんだ後にチーズプラトー(お皿に盛られた各種のチーズ)が出るのが一般的。単に、チーズを盛り合わせただけではなく、食事の後でお腹が膨れていても、別腹で楽しんでもらえる演出が必要。ワインとの合わせを考えてチーズを選び、盛り付け方にも工夫を凝らします。この日は季節の花を上手に活かして、楽しげなプラトーになっていました。ヴィルジニー氏は、「チーズプラトーを気軽に楽しんでいただけるよう、買って帰ってそのまま家で出すことができる形で売っています。またバーべキュー用、子供用、アペリティフ用などシチュエーション別のプラトーを出したり、パーティやウェディングの場で多くの種類のチーズを楽しんでもらえるように、ビュッフェフロマージュというチーズのビュッフェも提案しています」と話していました。

陽射しもあたたかく春の陽気を思わせる午後、チーズ熟成士のチーズ作りへのこだわりや、ワインとの合わせなどチーズの楽しみ方を知って、これからの季節、自分でもいろいろなチーズを買って友人や家族と楽しんでみたいと思いました。

(report by Michiko Ono Amsden, photo/kenichi fujimoto)
主催:Cinel、FranceAgriMer、フランス農業・漁業省


フランスチーズの情報サイト Fromages de France Facebook Twitter

>>>ヴィルジニー・ブラルア Virginie Boularrough インタビューはこちら

薫り高く味わい深いフロマージュ。ちょっと贅沢に友人や大切な人をおもてなししたい時や、自分のご褒美に、美味しくて心豊かになるフロマージュ・タイムを楽しみたい。それはワインと同じように、大人の女性の嗜みのひとつ。フロマージュの知識や魅力、レストラン情報、そして本場フランスのお洒落なグッズなど、知っておきたいフロマージュにまつわるコンテンツが満載の「Fromages de France 〜Treat Yourself〜」(フロマージュ・ド・フランス 〜自分にご褒美を〜)では、5月31日までオンラインプレゼントキャンペーンを実施中!

プレゼントにはフランスへの航空チケットのほか、自宅で手軽にチーズやチョコフォンデュ料理を楽しめるル・クルーゼの「ミニ・フォンデュセット」や、Metrokaneのスタイリッシュな「チーズナイフ&ボード」、様々なフロマージュを盛りつけられるL’ATELIER DU VIN「チーズプラトー」など、フロマージュを楽しむためのグッズが抽選で当たる。ぜひあなたも素敵なアイテムをゲットして、自宅で友人を招いてフロマージュ・パーティを楽しんで! キャンペーンへのご応募は“こちら”から。

【当選者プレゼント】

・エールフランス航空の日本〜フランス往復航空チケット(1組2名様)
・ル・クルーゼ「ミニ・フォンデュセット」(2名様分)
・ Metrokane「チーズナイフ&ボード」(3名様分)
・L’ATELIER DU VIN「チーズプラター」(3名様分)

キャンペーンページ:https://www.fromagesdefrance.jp/campaign/
※上記ページへアクセスし、応募フォームに必要事項を書き込み「確認」をクリック!
(キャンペーン期間:2011年3月9日〜5月31日)



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