ジネディーヌ・ジダン氏が28日、カナルプリュス局の番組に出演し、今シーズンあまり好結果を残せずにいるフランス代表の若手2人にエールをおくった。

 ひとりはレアル・マドリーでスタメンに定着できないカリム・ベンゼマ。ジダン氏は、フランス代表で背番号10を受け継いだマドリーの後輩について、「カリムは(モウリーニョ)監督から受けるバックアップを感じている。これは無意味じゃない。チャンピオンズリーグではゴールをあげて、かなり状況を切り抜けようとしているしね」と、少ない出番ながら結果を出しつつあることを祝福した。

 もうひとりはフランス代表の指令塔の座を引き継いだヨアン・グルキュフ。ボルドーからリヨンに移籍して徐々に力を発揮しているが、まだ一昨年ボルドーで見せた大車輪の活躍からはほど遠い。ジダン氏は「周囲で言われることを気にしていると、乱されるおそれがある。気にせず自分を解き放ったほうがいい」とアドバイスした。

 「周囲で言われること」とは、タイミングからしてその2日前にレキップ紙に掲載されたパオロ・マルディーニ氏(元ACミラン)の発言を受けてのものと見られる。

 マルディーニ氏は「ミランでのグルキュフは100パーセント間違っていた。彼の問題はその行動。自己管理で賢さを見せなかった。プレーにおいては、集団に貢献しようという意欲をもたなかった。イタリア語をすぐに学ぼうとはしなかったしね。戦術を勉強する気もなかった。つねに時間厳守というわけじゃなかった。いろんなことがあったよ。言えないようなこともね。でも彼は自分が何をしたかわかっているはずだ」などとグルキュフを痛烈に批判していた。当時20歳そこそこだった若者に対する批判としてはかなり手厳しく、ジダン氏が助け舟を出したくなったのも無理はない。