カンテラ出身選手が活躍するクラブとして世界的に注目されているバルサ。毎試合、レギュラーメンバーに5人から多い時には8人もの選手がカンテラ育ちという試合もあるが、リーガにはバルサ以外にもカンテラから選手引き上げに成功しているクラブが多くある。

 一番の利点はもちろん高い移籍金を払わずにチームを強化できることだ。多くのクラブが財政難で大型補強が出来ないと言う状況で、選手を下から育てるのは今後もクラブ経営上でも大事な要素となる。バルサ以外でこうしたカンテラから選手を多くトップに上げているのが、ビジャレアル、エスパニョール、R・ソシエダ、そしてバスク人で構成されるアスレティック・ビルバオだ。

 ビジャレアルは、ビジャレアルBから昇格したガリド監督就任以降も多くのカンテラ選手をトップ昇格させている。カソルラ、ブルーノに加えムサッチオ、ダビド・フステルなど着々とトップに選手が昇格している。また、現在CL圏内のエスパニョールも今シーズンはベテラン選手を放出し、若手だけのチームで好調を維持。ハビ・マルケス、バエナ、ビクトル・ルイスなど昨シーズンデビューした選手を継続的に起用している。

 今シーズン1部に返り咲いたR・ソシエダもグリエズマン、ジョセバ・ジョレンテ、シャビ・プリエト、アランブルと前線はほぼカンテラ出身選手で固められている。ジョセバ・ジョレンテはビジャレアルから出身クラブへと戻り、チームを引っ張っている。バスク州のライバルクラブ、アスレティック・ビルバオはバスク人で構成されここ最近はフィジカルが強いだけでなく、テクニックがあるムニアイン、スサエタなどが育ち中位から上位を狙えるチームになった。

 こうしたカンテラ上がりの選手達が活躍し、R・マドリーとバルサの2強に匹敵するチームが出て来るとリーガは益々面白くなっていくことだろう。

(スペイン通信)