フランスのリーグ・アンが24日に第10節を終えた。前節まで2位のサンテティエンヌは引き分けて奪首に失敗、レンヌは敗れたものの首位にとどまった。サンテティエンヌと並んで首位に1差に詰め寄ってきたのが、昨季の王者マルセイユと昇格組のブレストだ。

 ブレストは一昨年の覇者ボルドーにアウェーで2―0と快勝。10試合で9得点と攻撃力に難はあるものの、リーグ最少の4失点という固い守備が堂々たる結果を生んでいる。2連敗でスタートしたマルセイユはその後負けなし。ようやくエンジンがかかってきた感じだ。

 この日は難敵リールを相手に前半はちぐはぐな内容。ボールを支配され先制点を許した。しかし0―1で何とか持ちこたえたのが幸いし、後半からはガラリと変わった展開で主導権をつかみ、試合をひっくり返した。

 主役は2ゴールを決めたロイック・レミ。フランス代表でも初ゴールをあげており、新天地で乗りに乗ってきた。「やるべきことはわかっている。まずはチームに順応する時間が必要だと感じ、あせらずその努力をした。結果が出てきたことに満足しているが、偶然の産物じゃない」(レキップ紙)と自信が感じられる。

 あとはもうひとりの新戦力、ジニャックが調子を上げてくれば攻撃陣がもっと頼もしくなる。レミが4ゴールをあげている一方で、ジニャックはわずか1ゴール。代表落ちも経験して自信の面ではレミと対照的だ。

 このジニャックと、開幕前に移籍問題で揺れたMFシェイルーが本来の力を発揮してくれば、真のライバルであるボルドーやリヨンが深刻な足踏み状態から脱しきれずにいるだけに、マルセイユが混戦の中から頭ひとつ飛び出してきそうだ。