200万ユーロ(約2億2700万円)。3週間後のリーガ第9節、対レアル・マドリー戦でエルクレスがロイストン・ドレンテを起用した場合、エルクレスがR・マドリーに支払わなければならないお金だ。今夏、エルクレスに期限付き移籍したドレンテだが、レンタル元であるR・マドリーは契約の際、ドレンテがR・マドリーとの試合に出場する場合はエルクレスが200万ユーロを支払わなくてはいけないという条項を盛り込んでいる。

 今シーズンより1部に昇格し、2勝1分3敗、リーガ12位と健闘中のエルクレス。ドレンテは5試合に先発出場し、彼自身良いシーズンのスタートを切っている。“チーム・モウ”との対戦にドレンテを起用できないのはエルクレスにとって痛手であることは確かだろう。かといって200万ユーロ支払うという選択を取るとも考え難い。

 この条項について批判を受けているR・マドリーだが、2003-04シーズンにはモナコにレンタルで放出したモリエンテスにチャンピオンズ・リーグで叩きのめされ、他にもその1シーズン前にはサンティアゴ・ベルナベウでのマジョルカ戦でエトー(2000-01シーズンにマジョルカに完全移籍を果たしていたが、保有権の半分はR・マドリーが所持)に2ゴールを決められ、同シーズン、ラシンにレンタル中のムニティスにもスーパーゴールを決められ、そのシーズンのリーガ初黒星を喫した、などレンタル中の選手に苦い思いをさせられたことからこの方針を貫いているのだ。2004年夏以来、同じようなミスは起こっていない。

(スペイン通信)