この夏にビジャレアルを退団した元フランス代表MFロベール・ピレス。以来、新しいクラブとの契約には至っておらず、今月末には37歳になるが、まだ現役続行の意欲をもちつづけている。

 所属クラブがないままコンディションを保つのはむずかしいが、そんなピレスに古巣が助け舟を出した。4日にル・パリジャン紙が報じたところによると、ピレスは1週間ほど前からアーセナルの練習に参加を許され、若い“後輩”たちと汗を流している。

 アーセン・ヴェンゲル監督も、かつての教え子のいまだ衰えない身体能力には舌を巻いているようだ。監督は「彼には溌剌とした印象を受けたよ。ボールを蹴っているのが幸せそうだ。フィジカルの状態もいい。リーグ・アンで十分役に立てるだろう」と語った。

 ヴェンゲル監督はお世辞を口にするタイプではないだけに、フランスのクラブ首脳陣の耳には興味深く響いているはずだ。実際、オフには今季からリーグ・アン再昇格となったカーンがオファーを提示していたが、ピレスはこれを断っている。サンテティエンヌも獲得に関心をもっていた。

 またアーセナルにも昨シーズン、故障者の相次いだセンターバックの穴埋めとして、かつて在籍したソル・キャンベル(当時35歳)を再び呼び寄せた例があり、状況次第では電撃復帰の可能性もまったくあり得ないとは言えない。