これぞ20世紀の神ゲー「高機動幻想ガンパレード・マーチ」

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第二次大戦中、突如現れた黒い月から出現した人類の敵「幻獣」9月22日、SCEからゲームアーカイブスとして配信されたゲームソフトは全部で5つ。その中の注目作品として、「高機動幻想ガンパレード・マーチ(略称、ガンパレ、GPM」がある。

時間はかかるが「20世紀の神ゲー」として、高い評価を得ているのが今作だ。それがなんと600円という配信価格だから嬉しい。この機会に今作を楽しんでもらいたい。これからガンパレの魅力を紹介していこう。

1.魅力的な世界観と物語

ガンパレード・マーチを最初始めたときは、ただのロボット物の恋愛ゲームと勘違いしていた。実際、登場人物の恋愛感情もあり、恋愛ゲームとして楽しめるのも魅力だが、なんといっても世界観と物語。ゲームの物語をほとんど流し読みする筆者が思わず引き込まれた導入である。全文引用しておく。
1945年

第2次世界大戦は意外な形で終幕を迎えた。
「黒い月」の出現。
それに続く、人類の天敵の出現である。

人類の天敵、これを幻獣という。
確固たる目的も理由もなく、ただ人を狩る、人類の天敵。
人類は、存続のために天敵と戦う事を余儀なくされた。
それから、50年。戦いはまだ続いている。

1997年

幻獣と戦い続ける人類は、劣勢のあまりユーラシアから撤退するに至っていた。幻獣軍は九州西岸から日本へ上陸。

1998年

人類は幻獣軍に記録的な惨敗を喫す。事態を憂えた日本国首脳部は、1999年にふたつの法案を可決し、起死回生をはからんとする。ひとつは、幻獣の本州上陸を阻止するための拠点、熊本要塞の戦力増強。もうひとつは、14歳から17歳までの少年兵の強制召集であった。

この物語は、その子供たちのひとりが主人公である。
速水厚志 1984年生まれの15歳の少年。
特別な能力があるわけでもなければ、勇者でもない。

特別な能力があるわけでもない,勇者でもない少年がこの物語の主人公だが、実は1週目だけの話である。

エンディングを迎えると他の登場人物を主人公にしてプレイできる。しかも、エンディングもSランクからEまで6種類ある。最初にSランククリアするのは至難といわれている。残念ながら筆者はDランクだった。

2.半端ではない自由度の高さ

基本的なゲームの目的は、ゲームスタートから幻獣の活動が停滞する自然休戦期と呼ばれる5月11日まで生き残ること。

本当にただそれだけ。その間に何をするのも自由。だから、恋愛ゲームとして、クラスメイトの彼女を作ってデートを繰り返すこともできたり、ハーレムを作ったり,逆に全員から嫌われたりもできる。全員に嫌われるとか、どんなゲームだと思うわけだが、このゲームの友好度と恋愛度は別々に設定されていたりする。

さらに、主人公にも同じような感情度が設定されているので、片思いにすることもできる。また、捻くれた楽しみ方としては、司令官となって部隊を指揮して、嫌いなクラスメイトを前線に送り込んで,抹殺するなど。

もちろん、士魂号のエース・パイロットとなり人類を勝利に導くというのがベストエンディングだが、スカウト(戦車随伴歩兵)となり生身で戦う。指揮官になって部下に命令して戦う。整備士になるなど自由度の高さは尋常でない。まさに「神ゲー」といわれている魅力がここにある。


3.戦闘システムの秀逸さ

グラフィックはPSなので、今から見ると荒い部分もあるのだが、当時はこれでも凄いと思ったものだ。世界観と物語、自由度の高さ。3つ目は「戦闘システムの秀逸さ」があげられる。

恋愛ゲームがうりだと、戦闘はおまけ程度にみたいになることは良くあるが,ガンパレは違う。それは、この授業を聞けばよくわかる。まさにこのゲームの戦闘システムを端的に表現した説明といえる。
授業:機体について

走る速度は車以下、的の大きさでは戦車以上。使える武器の大きさは重量比で、いかなる車両にも劣る。それが、あなた方が乗る最強の兵器の能力です。

(ここで、なぜ最強のなのかと尋ねる選択肢がでる)


この士魂号が最強なのは、原型である人と同じように他を圧倒して多彩な戦術が使えるからです。本物のサムライのように。
…戦車は動いて射撃するしか出来ません。武器を持って接近しキックすることも、横にジャンプすることも壁を昇ることも、後ろに剣で攻撃することも出来ません。…それだけです。

いいですか、この人型戦車、士魂号が強いかどうかはこの圧倒的な種類の戦術をどれだけ多彩に使いこなすかにあります。覚えておきなさい。あなた方サムライは、性能で戦うのではない。戦術で戦うのです。

士魂号が最強な理由を語り、性能で戦うのではなく、戦術で戦う。まさにガンパレがどのロボットシミュレーションゲームと負けず劣らないことを示している会話ではないだろうか。

戦闘はまさにその「戦術」を駆使した戦いが求められ、戦況が悪ければ撤退する判断も必要になる。仲間も死んでしまう。このゲームは過酷な戦場を生き抜くことが目的だ。例え、それがかけがえないのクラスメイトの死だとしても、乗り越えて生きなければならない。

Point of view1週目をクリアした後、選べる主人公は4人増える。しかし、あるバグ技を使うと,選べる数は、当時仕様の22名となる。これは開発会社「システムソフトアルファ」が仕込んだものだが、開発期間が足りなく断念したようだ。そして、十分なデバックが行われていないので、保証対象外となる。

なので、完全版として「ガンパレード・マーチ」を望むファンは決して少なくない。ガンパレード・マーチは魅力的な魅力的な作品のために、アニメや小説など,いまだにメディア展開があり、小説は現在まで続くシリーズとなっている。

この機会に「システムソフトアルファ」にはガンパレード・マーチの完全版を作ってもらいたいのが一ファンとして望むところだ。

配信価格が手ごろなので,まずは気軽に遊んでみて欲しい。その奥深さにたちまち時間を忘れてプレイしていることだろう。またいくつかフリーズやゲーム進行不能にする致命的な不具合もあるので、回避するためにしっかりと詳細ページを参照してもらいたい。

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