19日厚生労働省は、HIV感染者・エイズ患者数が過去最高を記録したと発表した。新規HIV感染者・エイズ患者の合計は413人、累計は1985年統計開始以来1万5000人を突破したことになる。一日に4人以上が日本では感染していることになり、先進国では日本だけが増加していると言われてもいる。今回発表されたものは、3ヶ月ごとに公表されるもの。資料は6月30日から9月28日までに報告されたもので、感染者数は294人。その内、男性が282人で、女性は12人。厚生労働省エイズ動向委員会では男性間の性的接触が局在的に感染を広めているのではと指摘した。しかし、同性愛者はリスクの高い行動を自覚しているからこそ、検査を受ける率が高いとも言われている。つまり、検査を受けていない無症候性キャリアやHIV感染者はもっと沢山いると推測される。12月1日は世界エイズ・デーだ。その日を直前にして、先進国として不名誉な数字を出してしまった。


発展途上国と日本のHIV感染経路には違いがある。前者は薬物乱用の注射の回し打ち。後者は性的接触が圧倒的に多い。HIVや性感染症の感染を予防するのに効果的なコンドームの出荷数量も2006年には1990年の約半分、約3億750万個にまで落ちた。反比例するようにHIV感染者・エイズ患者数が増えたのは皮肉としか思えない。

コンドームについて調べていたら面白いことを知った。世界のコンドームの2割から3割が日本製のコンドームなのに、日本の使用率は42%しかない。これは世界でエイズ人口が最も多いと言われている南アフリカと同じらしい。

なぜこんなにもコンドームが使用されなくなったのか?その背景には「恥ずかしい」と言うものがある。実際、通販に頼ったり、彼氏に買ってきてもらったり、中には彼氏が恥ずかしがって買ってきてくれないといったことまで起こっており、掲示板でそのことを匿名者に相談している。嘆かわしいが、これが若年層のコンドーム事情なのだ。

12月1日は世界エイズ・デー。HIVやエイズの世界規模での予防、理解を深め、偏見、差別をなくすことを目的として、WHOが定めた日だ。シンボルであるレッドリボンは、レッドリボンキャンペーンとして予防啓発やHIV・エイズと共に生きていくことや、知識を教えている。有名アーティストのライブとトークによる「RED RIBBON LIVE 2008」の啓発活動も11月29日に行われる。そして、ジーンズの代名詞、リーバイスは「LVE FOR ALLコンドーム」を無料で11月28日から12月26日までリーバイス・ストア等で無料サンプリングをする。このコンドームは11月から相模ゴム工業株式会社から順次全国で発売される。サガミストアでの購入可能。コンドームは高いと言う意見も聞くが、コンビニサイズなら500円、ワンコインで買える。しかも、コンドームにありがちな「薄い」といった、デザインがないので恥ずかしくない。これなら、女の子も手軽に買えると思う。

コンドームは避妊具だが、HIVを含めた性感染症を予防する医療器具でもある。予防出来るのに、予防しない。予防する道具を買うことが恥ずかしい。そう言ってはいられない現状がそこまで来ている。

(編集部:吉岡 輪)

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