SHAKALABBITS(撮影:野原誠治)
 1999年5月のバンド結成から10年目に突入した今年、コロムビアミュージックエンタテインメントに新設されたロックレーベル“SONIC BANG RECORDS”への移籍を発表したSHAKALABBITS。先月24日には、バンドの決意表明となるニューシングル「Walk Over the Rainbow」をリリース。今月22日には、初のセルフ・タイトルとなる待望のニューアルバム「SHAKALABBITS」をリリースした。

――今年で結成10年目に突入されましたが、自分達より後に出てきて先に解散していくバンドもいる中で、バンドを長く続ける秘訣は?

MAH:周りを気にしない方がいいですよね(笑)。割と友達もいたし、僕らの後輩のバンドとか、自分達の音楽よりも世の中の音楽のことを気にし過ぎちゃって、いなくなっていく子達が多い。関係無いのに、自分らがかっこいいと思ったもの出していけばいいだけなのに、「今こういうのが来てるから」とか。俺ら何が来てるのか分かんないよね?(笑)。

UKI:特にSHAKALABBITSは「こういう音楽があったらいいよね」というので動いているからね。

TAKE-C:まず自分達が面白がったり、かっこいいと思えないと、先へ進まないですからね。

――初期衝動というか、最初バンドを始める時にこういう風になりたいとか、こういう音楽をやっていきたいということを、メンバーで話したことはありましたか?

MAH:ダンス・ホール・クラッシャーズとかをコピーしていて、「ああいうのをやりたいな」というのは普通にあって。でも、あんまり「これだ!」というのは無かったんだよなー。コピーとオリジナルとでやっていたので、最初のライブからオリジナルがあったし。

KING:そういう方向性は特に決めてはいなかったけど、MAHが「今度こういう曲をやりたいんだよね」ってカセットテープで聴かせてくれる曲が、「あれ?今回はまた随分前とは違う感じだよね」みたいな流れがあって、そのまま来てるから。これと言ってそんなにものすごく驚くことは無いけど、やっぱりいつも新しいというか、「あぁ、それをそういう風にやるの」みたいな。気が付いたら、それが自分達のスタンスというか、スタイルというか、それがSHAKALABBITS。もう、かっこいいと思えば、何でもいいんだと。

――ベストアルバムを挟んで5作目のアルバムをなりますが、前作を踏まえたり、今回こういうアルバムにしようとか話し合ったことはありますか?

MAH:毎回、前のアルバムを踏まえてはいるよね。「じゃあ、これを踏まえて」みたいのなのは、全作ずっとそれで。足踏みみたいなことになりたくないし。

UKI:やっぱり、前の自分達の作品もいいものというか。気持ちの更新はしていきたいと思っているから、それが出来てる。今、このアルバムが一番好きという状態になれているので、今はこの5枚目のアルバムが完成して、このアルバムが一番好きですね。

――先行シングルとして、「Walk Over the Rainbow」を発売していますが、選ばれた基準は?

MAH:歌詞だね。

TAKE-C:そうだね。もう最初から「これをシングルで」みたいな作り方をあんまりしないので、ワァーっと曲があって、「さあ、どれがいいですか?」って、みんなで選ぶ感じなので。その中で多数決じゃないけど、やっぱり「Walk Over the Rainbow」が一番、みんなの中で「これだな」というのが強かったですね。「Walk Over the Rainbow」に関しては、もう作っている時から自分達でもすごく盛り上がったから。もし自分達がインディーズバンドだったら、「これがメジャーのデビューシングルだよね!」とか言って、出来上がった時にすっごく盛り上がっていて。歌詞も乗って、周りにいるスタッフとかもみんな、この曲が好きだって言ってくれたから、そういう流れでシングルなっていましたね。

MAH:一番大事なのは、「伝えなくちゃ」って言ってる感じ。あの「伝えなくちゃ」って、俺の解釈は初期衝動なんですよ。「初期衝動よりも、29年目の初期衝動の方が強えぞ!」っていう。だからさっき言った更新してるというか、どんどんアップデートされているし、どんどん音楽が好きになっていってるし、昔より強い。ただ、体力は落ちていく(笑)。でも、やる気は上がっていくので、それでトントンなんですよ。人間は上手いこと出来てるんですよね。

TAKE-C:気持ちで引っ張り上げてる(笑)。