庄川水系の取水制限 上流の御母衣ダム(岐阜県)は?下流ではコメや特産のサトイモへの影響懸念 富山県砺波市・南砺市
県内は先週末から大雨となりましたが、岐阜県の庄川上流では水不足が続いています。渇水のおそれがあることから、農業関係者など水を使う事業者が取水量を2割削減していて、庄川水系の地域では不安が広がっています。川腰記者のリポートです。
川腰記者
「こちらが今日午前の、庄川上流にある御母衣ダムの様子です。水位が大幅に下がり、岩肌がむき出しになっているのが分かります」
こちらは庄川下流の「庄川合口ダム」です。今月7日から農業用水路へ流す水量を2割減らしています。
庄川沿岸用水土地改良区連合 城寳勇理事長
「ここが庄川上流用水の口ですね。ここから入っていくわけ。どんどん入っていくわけ」
Qこの水を20%削減する?
城寳理事長「そう」
こちらのダムでは庄川下流の6つの市に農業用水を配水していて、かんがい面積は1万2000ヘクタール。東京ドームおよそ2560個分です。
庄川沿岸用水土地改良区連合 城寳勇理事長
「今一番、穂が出て穂の中に栄養を送り込む時期なので、厳しいところは厳しいです」
庄川合口ダムを管理する庄川沿岸用水土地改良区連合は「すぐに水が止まるわけではない」としています。一方で上流で多くの水が取られると、下流まで水が届かなくなることを懸念しています。
庄川沿岸用水土地改良区連合 城寳勇理事長
「水が無いから、急にたくさん取ろうとか急に取ったら下の方へ行きませんので、かけ流しとか水門管理、無駄な水を使わないことを徹底してほしいと思います」
この団体では周辺の土地改良区やJAにチラシ3万1000部を配布し「水門の適切な管理」や「水の掛け流し防止」など節水を呼びかけています。
取水制限への懸念は収穫期を迎える農家にも広がっています。南砺市でサトイモを栽培する渋谷秀一さんです。猛暑が続く近年は、雨だけでなく用水路から定期的に水を引けることが里芋作りには重要だといいます。
里芋農家 渋谷秀一さん
「里芋っていうのはイネと一緒で熱帯性水性作物なんです。水を定期的に入れないとだんだん枯れていってダメになってしまう」
「しかも今ものすごい暑いでしょう?今水が流れていますが、あれがいつもないと大変困るんですよ」
10月が収穫時期の里芋は今の時期が実を大きくする重要な時期で、水不足は出荷量の減少やサイズの伸び悩みにもつながります。渋谷さんも、水不足が続けば上流と下流で水の取り合いになることを懸念しています。
里芋農家 渋谷秀一さん
「水田の方も水をどんどん入れるから互いに取り合い、水争いになるってことで大変心配」
「雨が続いてくれて、水をやらなくていいようになってほしいなと願っているところ」
こちらの畑ではビニールを被せるなど乾燥対策をしていますが、根本的な解決にはなっていません。限られた水をどう分け合うか、下流への影響を抑えるため節水の徹底が求められています。

