今週のテーマは「三度目のデート以降、男から連絡が途絶えた理由は?」という質問。さて、その答えとは?

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友美と解散した帰り道、僕はスマホを開きながら、お礼のLINEくらいは送ろうかと悩んでいた。

今日で三度目になる友美とのデート。

楽しいデートの帰り道はテンションが上がるけれど、微妙なデートの帰り道は気が重くて「時間の無駄だった」と思うのは、男女ともに同じだろう。

スタイルが良く、顔も綺麗で自立もしてそうだった34歳になる友美。

しかし「先に進めるほどか?」と言われたらそうでもなく、僕は何となく「これっきりで良いかな」と思っていた。


A1:外見は素晴らしい。けれどもその分、逆に勘繰ってしまう…


友美と出会ったのは、マッチングアプリだった。向こうから“いいね”が来たのだが、友美のプロフィールを見て僕は驚いた。

美人で華やかで、スタイルも良さそうだったから。

何度かやり取りを経た後、会うことになった僕たち。最初から食事よりもお茶くらいがよかったので、六本木にあるホテルのカフェで落ち合うことになった。




待ち合わせ場所にやって来た友美は想像以上にスタイルが良く、僕は一瞬目を丸くする。スラリと伸びた長い手足に、小さな顔。肌も綺麗で、パーツのバランスまで良い。

― 綺麗な人だな…。

そう思っていると、つい言葉に出ていたらしい。

「写真通り、お綺麗ですね」

すると、まるで絵に描いたように完璧な笑顔で友美は返してきた。

「ありがとうございます」

しかし、どうしてだろうか。

その顔の配置があまりにも左右対称というか…。肌がピンっとなっているところに人工っぽさを感じて、僕は少しだけ引いてしまった。

「ヘぇ、友美さんってメーカーに勤めているんですね。インフルエンサーとかそういう感じかと思いました」
「一応、昔芸能はやっていたんですが…」
「やっぱりそうなんですね」

この手のタイプの女性は、東京…特に港区界隈で、本当によくいる。

みんな揃って綺麗でスタイルも良く、身なりもきちんとしている。逆にこの東京で、どうやってそのメンテナンス費用や生活費、それにブランド物まで買えるのか…。

こういう華やかで綺麗で、SNSなどでも第一線でプライベートやファッションを晒している女性たちに会うたびに、そんな素朴な疑問が湧く。




「陸さんは?今は銀行でしたっけ?」
「はい。投資系銀行に勤めています」
「すごい!カッコイイですね」
「いやいや、全然ですよ。ただひたすら働いているだけなので」

そしてこれも僕の悪い点だと思うけれど、同期や先輩方や後輩など、同じ会社の女性たちは自分たちでもかなり稼ぐ。

僕より稼いでいる人もたくさんいるし、綺麗な人も多い。彼女たちが精神的にも経済的にも自立しているという自信が、外見の美に繋がっている気もしている。

しかし友美の話を聞いていると、仕事はかなり緩そうな感じだ。

「すごいです。私なんて、リモートになってからろくに出社もしていないですし」
「まだリモートですか?」
「そうなんですよ。週に1回くらいは出勤します。リモートの日は、10時に一度ログインだけしないといけないんですが、それも別にチェックはされないと言いますか…。とりあえずログインだけしておけばいいので」

― なんか、のん気で良いな。

それが素直な感想だった。自分が稼ぐから、相手の稼いでいる額はどうでもいい。けれどもやっぱり、仕事に打ち込んでいる女性は素敵だと思うし、何かに対して真剣に向き合う姿は美しいと思う。

結局この日は食事だけで終わったものの、もちろん彼女のことはまだわからない。だから二度目は、会社終わりにサクッと飲む場をセッティングしてみた。



仕事終わりに直接店へ向かったので、スーツ姿だった僕。そんな姿を見て、友美はとても褒めてくれた。

「カッコいいですね…」
「いや、普通でしょ。友美さんも、今日も華やかですね。会社は?」
「私は今日もリモートだったので。お昼にサウナ行って、先ほど着替えてから来ました」

― え?どういうこと?ちゃんと働いているの?

そんな疑問が湧く。しかし友美は僕に対して何かを感じたようで、次のデートも誘ってきた。

「陸さん、次は食事へ行きませんか?」

こうして、断る理由もなく、三度目の食事は決行された。しかしここで、僕は色々と感じることになる。


A2:男慣れしているし、計算が見え見えだった


三度目のデートの日。店で待っていると、黒のタートルネックのニットにミニスカートで、これ見よがしに美脚をアピールしてきた友美。

もちろん、僕もしっかりと見てしまう。こういう服装が嫌いな男はいないだろうし、仕方のないこと。

でも僕は、咄嗟に思う。

― この子、見せ方というか、男性がどういうのが好きかよくわかっているなぁ…。

要は、プレゼン上手だなと思った。だから僕も、ちゃんと相手が欲しいであろう言葉を投げかける。

「前から思っていたけど、友美さんってスタイルすごいですよね」
「そうですか?ありがとうございます」

もしかすると、このデートの始まりから、もう答えは出ていたのかもしれない。




そしてこの日のデートでは、友美はかなり積極的だった。

「陸さんは、どういう女性が好きなんですか?」
「僕は尊敬できる人かな。あとちょっと海外志向がある人が好きかも。多少でも全然いいのですが」
「すごい!!カッコいいです」
「友美さんは?どこ出身ですか?」
「私は埼玉なんです。大学から東京ですが」

最初からグイグイと恋愛の質問をしてきた友美。でもその理由が、だんだんわかっていく。

「陸さん、直近ではいつまで彼女がいたんですか?」
「僕は…半年くらい前かな。友美さんは?」
「私は1年位前です。次に付き合う人とは結婚したいので、探してはいるのですが」

― この子、もしかして少し焦っている…?

勝手な予想でしかないので申し訳ないけれど、きっと20代の頃は無双状態だったのだろう。しかし若くて綺麗な子なんてたくさんいるし、この東京には、芸能人級の美女たちがたくさんいる。

スタイルや顔だけで勝負できる土俵ではなくなってきている。

だからこそ、きっと友美は焦っているのだろう。

「え〜友美さんなんて、周りの男が放っておかないでしょ」
「そんな事ないですよ。陸さんのほうこそ」

そしてもう一つ、僕が引っ掛かっていることがあった。

「僕はどうだろうな。意外に飲み歩いたりしないので」
「そうなんですか?」

僕自身、平日は基本的にジムへ行ってヘルシーな食事でちゃんと栄養を摂る…というのが自分の中でのルーティーンだ。

でも友美は、どちらかというと飲み歩いていそうな雰囲気がうっかり出てしまっている。




「すごいですね…」
「友美さんは?結構飲む人ですか?」
「そうですね。付き合いがあるので飲みますが…」

そう言うと、一旦何か言葉を飲み込んだ友美。

「でも私も、夜は家に引きこもっています♡」
「そうなんだ、意外だね」

この辺りで、僕は薄々は気がついていた。しかし食事の終盤にインスタを交換した際に、ずっと引っかかっていたことがハッキリと浮き彫りになった。

「そういえば、繋がってなかったよね。僕は見る専だからあまりやっていないけど…」

こうして、友美と僕の共通の知人を見てみる。するとそこには、遊び人で有名な同業の友人たちが何人かいた。

― あーやっぱり。こっち系と知り合いか…。

「って、え?友美さん、この辺りの人たち知り合い?」
「誰ですか?」

そう言って画面を覗き込んだ友美。でももう、僕はすべてを悟ってしまった。

決して彼らが悪いわけではない。でも遊んでいるので有名なグループと繋がっている時点で、友美が夜遊び回っていることは明白だった。

「あ〜知っているような、知っていないような…。前に一度飲んだのですが、そこまで知り合いではないんです」

そして、別に飲み歩いているのも悪いことではない。

ただ僕とは、合わないだけのこと。

そして友美のような、見た目が派手で華やかな女性を好む男性もたくさんいるだろう。

― ただ、僕ではないな…。

そう思い、早々に身を引くことにした。

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