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 女優の米倉涼子(49)が主演を務める人気ドラマシリーズ「ドクターX」が完結する。8日に都内で行われた映画「劇場版ドクターX」(監督田村直己、12月6日公開)の完成報告会見で発表された。同作がシリーズ最終作となる。

 ドラマのダイジェスト映像を見つめる米倉の目から涙があふれた。マイクを持つと「何回もこれで終わりと言いながら12年間続けてきたドクターXが、この映画で最後となります」と報告。「応援してくださった皆さまに、本当に思いの詰まった作品を見ていただきたい思いでいっぱい」と呼びかけた。

 2012年10月にテレビ朝日の連続ドラマでスタート。孤高のフリーランスの外科医・大門未知子(米倉)の活躍を描く医療エンターテインメント。権力にまみれた人々をぶった斬る痛快さが視聴者に評価され、人気作へと成長。放送された全7シリーズのうち、6シリーズは平均世帯視聴率で民放ドラマの年間1位を獲得した。

 米倉にとっても大門は一番の当たり役。「私、失敗しないので」の決めぜりふも浸透した。「自分の人生と背中合わせで作ってきた作品」と話すように、切っても切り離せない大切な役だ。

 今作の撮影は昨秋と今春に行われた。米倉は19年に「低髄液圧症候群」と診断され、撮影時も全快ではなく「本当にこのメンバーには気を使わせて大変な撮影になった。本当に感謝している。このメンバーだから乗り越えられた」と強調。「自分自身とも闘いながらこの作品に挑めた。一生忘れられない作品」と思いの強さをにじませた。

 今作では大門の誕生の秘密が初めて明かされ、史上最悪の危機にも挑む。ドラマと同様、映画も“失敗しないで”大ヒットとなるか。 (糸賀 日向子)

 ▽「ドクターX」 2012年10月にテレ朝で第1シリーズが放送。専門医のライセンスと叩き上げのスキルだけが武器の外科医・大門未知子が主人公。数々の騒動を起こしながらも手術や治療を成し遂げるために突き進んでいく。劇場版には米倉のほか、内田有紀(48)、岸部一徳(77)、西田敏行(76)ら、ドラマシリーズでおなじみのメンバーが出演する。