高橋メアリージュンが考えた結婚と離婚のこと

写真拡大 (全5枚)

10月4日よりスタートしたドラマ『離婚弁護士 スパイダー』〜慰謝料争奪編〜(日本テレビほか毎週金曜日24時30分〜放送予定)で主演を務める高橋メアリージュンさん。つい先日まで扮していたゴージャスなセレブ妻から一転、夫に苦しめられる妻を救う離婚問題を得意とする弁護士・美雲飛鳥を演じています。

メアリージュンさん連載のサブタイトルは「優しさと生きる」。美雲飛鳥も、優しさをもって多くの妻たちを救うのでしょうか。

「いつか弁護士の役をやってみたい」と願っていたというメアリーさんに、飛鳥を演じるにあたっての意気込み、ドラマで描かれるさまざまなDV、そして結婚・離婚について思うことを聞きました。

いつか弁護士の役をやってみたいと思っていた

このたび『離婚弁護士 スパイダー』というドラマで、弁護士・美雲飛鳥を演じることになりました。いつか弁護士の役をやってみたいと思っていたので、それが叶ってうれしいです。

“離婚弁護士”と言えば、まだ私が芸能界に入る前のことですが、天海祐希さんのドラマ『離婚弁護士』が大好きで、再放送を含め何度も観ていました。

その頃は『いつ見ても素敵な俳優さんだな〜』と一視聴者としてドラマを楽しんでいて、まさか十数年後に『緊急取調室 4th SEASON』(第4話)で共演させていただくことになるとは思いもせず……。

しかもその時、一生の宝物になる言葉までいただいて。本当に素晴らしい経験になりました。

「慰謝料は人生を再スタートさせるためのパスポート」

『離婚弁護士 スパイダー』で私が演じる飛鳥は、個人事務所<美雲法律事務所>を経営する、離婚問題を得意とする弁護士。クライアントのためならどんな苦労も厭わず戦う正義の味方で、夫との関係に苦しむ女性の多くが、「弁護士費用がない」という理由で我慢している現状を知ってからは、着手金ゼロで弁護を引き受けている女性です。

「慰謝料は人生を再スタートさせるためのパスポート」と考え、相手から容赦なく取り立てるスタイル(笑)。

台本を読んだ時は冒頭から衝撃を受けました。なにせ飛鳥がウエディングドレスを燃やすという展開なんです。金子ノブアキさん演じる同業者の夫・一ノ瀬達也とは結婚式を挙げた直後に離婚した過去があり、彼女のストーリーがすごく気になりました。

あなたはどうしたい?「have to」ではなく「want to」

ドラマには毎回、夫のDV(ドメスティック・バイオレンス)や不倫などに悩む女性たちが登場します。DVには物理的な暴力だけでなく、精神的DV、経済的DVなどさまざまなものがありますが、それをしている本人には自分がDVをしているという自覚がないことも珍しくありません。

たとえば第一話に登場する依頼人の夫は「俺はエリートでパーフェクトな人間である」と自負し、妻にも完璧な家事・子育てを求め、子どもを厳しく管理する精神的DV男でした。いわゆる<モラハラ>ですね。

劇中で、飛鳥が依頼人に「あなたはどうしたい?」と尋ねるシーンがあります。「have to(〜しなければならない)」ではなく「want to(〜したい)」。モラハラにあっている女性の多くは、自分の希望や意見を大切にされていない。でも誰にとってもそれが一番大切ですよね。私ももし現実に友人などから相談されたら、同じように「どうしたいの?」と聞くと思います。

結婚相手は、心が豊かな「本当の富」を持っている人がいい

ドラマには 、さまざまな理由で夫に苦しめられている女性が登場します。法律をはじめ、観ているだけで「なるほどそうなんだ!」と気づくきっかけになる情報が多いので、結婚生活にモヤモヤを感じている人はもちろん、そうでない人もぜひ参考にしていただければと思います。

私自身は結婚について、20代の頃は「絶対に27歳までに結婚するんだ!」と決めていました。理由は母がその年齢で私を生んだこと、そして昔観ていたドラマ『やまとなでしこ』で、「女は27歳が一番いいのよ」と主人公が言っていたからです。

もう27歳は過ぎてしまいましたが、結婚に対してはポジティブです! 今は「何歳までに」「結婚は絶対しなきゃ」みたいな意識もありません。結婚するとしたら、結婚がゴールではないので、結婚後も一緒に歩んで行ける人、結婚した日がピーク  にならない人がいいですね。

お金がなくて苦労した時期があったため、過去には「結婚するならお金がある人じゃないと無理!」と考えたこともありました。でも今は、地位とか財産といった付属品を全部なくしてもあたたかい人がいいなと思っています。

心が豊かな「本当の富」を持っている人ですね。天国に持って行くものがある人。私がこれを言語化できるようになったのは瞑想を学び始めてからですが、肌で感じたのは幼少期です。親からの愛情を受けて。父の会社が倒産して苦労もしましたが、だからこそ気づけたこともたくさんあったと思います。

『離婚弁護士 スパイダー』〜慰謝料争奪編〜

不倫、モラハラ、経済的DV、悪魔の婚前契約……。

夫婦の数だけドラマがあり、誰しも、パートナーに対して少なからず悩みや不満、秘密を持っているもの。

結婚生活で悩めるすべての人々に贈る痛快リーガル・エンターテインメント、開幕!

構成・文/上田恵子

高橋メアリージュン「モラハラをしてしまう夫は、弱い人なんでしょうね」