X のMAUが5億7000万人に到達、ピンタレストやレディットを超える存在感
記事のポイント
2024年第2四半期、Xの月間アクティブユーザー数は5億7000万人に達し、日間アクティブユーザーは2億5100万人を超えた。
SnapchatやPinterest、Redditと比較してもXは成長中だが、広告のエンゲージメントにおいてMetaやTikTokに劣るとの指摘がある。
XのCEOリンダ・ヤッカリーノ氏は、元ヒョンデCMOアンジェラ・ゼペダ氏を新たなグローバルマーケティング責任者として採用した。
2024年第2四半期、Xの月間アクティブユーザー数は5億7000万人に達し、日間アクティブユーザーは2億5100万人を超えた。
SnapchatやPinterest、Redditと比較してもXは成長中だが、広告のエンゲージメントにおいてMetaやTikTokに劣るとの指摘がある。
XのCEOリンダ・ヤッカリーノ氏は、元ヒョンデCMOアンジェラ・ゼペダ氏を新たなグローバルマーケティング責任者として採用した。
Xが広告主に送付し、DIGIDAYが内容を確認したニュースレターによれば、Xは2024年第2四半期、マネタイズ可能な1カ月当たりのアクティブユーザー数(MAU)が5億7000万人に達したという。5月の時点では5億5000万人だった。
また、Xは同じニュースレターで、マネタイズ可能な1日当たりのアクティブユーザー数(DAU)は2億5100万人を超えたと述べている。
この増加の理由は謎に包まれているが、1つだけ確かなことがある。ブラジルはしばらく増加に貢献しないということだ。ブラジルでは9月に入り、偽情報、国家安全保障、文化的価値観に関する懸念から、Xへのアクセスが遮断された。
バディ・メディア(Buddy Media)の創業者兼CEOサム・バッド氏は、「DAUに焦点を当てていることが鍵だ。2億5100万人という数字は、確かなエンゲージメントの証拠だ。たとえ劇的な成長でなくても、広告主にとってまだ可能性があることを示唆している」と述べている。
比較のために言っておくと、2024年第2四半期の決算発表で、Snapchat(スナップチャット)はMAUが8億5000万人、DAUが4億3200万人超、ピンタレストはMAUが5億2200万人、レディットはDAUが9120万人に達したと報告している。
ホットスペックス・メディア(Hotspex Media)のプレジデントを務めるジョシュ・ローゼン氏は、Xのユーザーが増加していることは心強いが、プラットフォームとしては有効性に欠けると考えている。「これまでの広告体験は、ブランドにとってもユーザーにとってもいいものではなかった」とローゼン氏は話す。
「Xのユーザーがメタ(Meta)やTikTokのユーザーと比べて、広告にエンゲージする頻度が高いことを示すデータはない。メタやTikTokでは、何度も証明されていることだ」。
しかし、(Xの)新しいマーケターがその助けになるかもしれない。
ヒョンデCMOからの転身
XのCEO、リンダ・ヤッカリーノ氏は9月9日、ヒョンデ(Hyundai)でCMOと最高クリエイティブ責任者を務めたアンジェラ・ゼペダ氏をグローバルマーケティング責任者として採用したと発表した。
ヤッカリーノ氏が発表した声明には、「アンジェラのような卓越したリーダーを採用することは、我々の変革をさらに推し進めるために不可欠だった」と書かれている。「アンジェラは素晴らしい経験と専門知識の持ち主で、世界規模でブランドを成長させる方法を理解しており、イノベーションを加速させているXのマーケティングを率いるのにうってつけの人物だ」。
ゼペダ氏がヤッカリーノ氏と長年の友人関係にあることは知られている。その関係は、ヤッカリーノ氏がキャリアの初期にテレビ広告の販売を行っていたころまでさかのぼる。ヤッカリーノ氏がゼペダ氏の採用を発表する約2週間前、ゼペダ氏はヒョンデを去った。ゼペダ氏はヒョンデを去る前、CMOから最高クリエイティブ責任者に肩書が変わった。
同社は7月31日、マーケティングチームの再編を発表し、クリエイティブ(ゼペダ氏担当)とパフォーマンスマーケティングに分けた上で、後者をショーン・ギルピン氏に任せた。ギルピン氏はもともとグローバルセールスマーケティング担当バイスプレジデントで、ゼペダ氏が去った後、CMOの役割を担っている。
[原文:X claims to advertisers that it has a reach of 570 million monthly active users]
Krystal Scanlon(翻訳:米井香織/ガリレオ、編集:坂本凪沙)