「男が化粧するなんて」と言われガッカリ。メイク好きな高校生息子が「心が折れそう」と思った瞬間
多様性を認める時代になってきたとは言うものの、まだマイノリティへの理解は進んでいないこともあるようです。筆者の知人Aさんの高校生の息子さんは、メイクに興味があるそう。薄化粧をして過ごしている息子さんですが、同年代からは何も言われなくても、上の世代には心ないことを言われてしまうことが多いのだとか。メイク好きな男子が何を言われてしまうのか、早速みていきましょう。
メイクが好きな高校生の息子
Aさんは高校生の息子を持つ母。息子は中学生の頃からメイクに興味があり、高校は校則のゆるい学校を選んで進学しました。
高校生になった息子はベースメイクにアイラインを引く程度のメイクをし、学校に通うように。40代のAさんは男の子がメイクすることに最初は驚きましたが、息子が好きなことをやって自分らしくいられるなら応援したいと思えるようになりました。
「今日のアイライン変じゃない?」
Aさんは息子とのそんな会話も楽しめるようになっていました。
メイク好き男子高校生への周囲の反応
自由な校風の学校を選んだこともあって、息子がメイクをしていても同年代からは何も言われないそうです。むしろ、もっとメイクの知識がある男子もいて、メイク情報を交換しているとのこと。
メイクをしていても女子の反応も普通で、女子ともメイク談義で盛り上がることもあるそう。
Aさんはそんな話を息子から聞く度に、「時代は変わったのだなあ」と実感していました。Aさんが青春時代を過ごしていた昔なら、メイクをしている男子はきっと受け入れてもらえなかったでしょう。
年代が上がると心ない反応も
メイクを楽しんでいる息子ですが、少し年代が上の男性には厳しい反応をされることもあるそうです。
アルバイトの面接でメイクをしていることに気づかれたときには「気持ち悪いからメイクはやめてくれる?」と言われました。
男子トイレで化粧直しをしていたときに「男が化粧なんて何考えてんだ」と言われたこともあります。
多様性の時代とはいっても、まだまだ男子がメイクをすることを受け入れられない人も多いことを、息子は実体験として感じ取っていたのです。
周囲がどう思っても自分らしく
メイクに対して心ない言葉をかけられると、気持ちが折れそうになることもあると息子は語っています。しかし、自分らしくありたいと願っている息子にはメイクをしないという選択肢はありません。
これからもメイクは続けるし、自分らしくいたいと決意する息子をAさんは全力で応援しています。
時代がすぐに変わるのは難しいのかもしれませんが、どんな選択をした人にとっても生きやすい世の中になるといいなとAさんは願っているのでした。そしてAさん自身も人の価値観に余計な口を出すことがないように気を引き締めたいと思っています。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶
自身も離婚を経験しており、夫婦トラブルなどのネタは豊富。3児のママとして、子育てに奮闘しながらもネタ探しのためにインタビューをする日々。元銀行員の経験を活かして、金融記事を執筆することも。