“古巣”相手にゴールを奪ったライス(中央)とグリーリッシュ(10番)。(C)Getty Images

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 現地時間9月7日に開催されたUEFAネーションズリーグのリーグB第1節で、アイルランド代表とイングランド代表がダブリンで激突。アウェーの後者が2−0で快勝したなか、大きな注目を集めたのが、得点者がデクラン・ライス、ジャック・グリーリッシュという、元アイルランド代表コンビだったことだ。

 グリーリッシュはアンダー世代でのみ、ライスはA代表でも3試合プレー。今回は凱旋となったが、スタンドで「THE SNAKES ARE BACK(ヘビが戻ってきた)」というバナーが掲げられるなど、歓迎とは程遠い雰囲気となった。

 アイルランド代表で69キャップを刻んだジョン・オルドリッジ氏も、敵対心を露わにしている1人だ。『Sunday World』のコラムで「私はイングランドで生まれ、フットボールの階段を上っていた時に彼らのチームに入ろうとすることができたので、この件を話すには完璧な立場にいる」と伝えたうえで、次のように訴えた。
【動画】ライス&グリーリッシュが揃って凱旋ゴール!その時、ダブリンのスタンドの雰囲気は…
「もう古いニュースだとは思うが、あの2人がアイルランドにしたことは、多くの面で間違っていた。緑のジャージを着るのは特権であり、彼らは私たち全員にリスペクトの欠如を見せつけた。私はジャック・チャールトンからアイルランド代表のオファーをもらった時、緑のシャツを着るのがずっと夢だったから、そのチャンスに飛びついたよ。

 ライスのように、アイルランド代表の初キャップを手にし、バッジにキスをすれば、その数か月後にイングランド代表でプレーするなんてできない。グリーリッシュはアイルランド代表のアンダーエイジレベルでしかプレーしていないから少し違うが、それでも代表チームを変えるなんて許されるべきではない」

 かつてリバプールやレアル・ソシエダでゴールを量産した65歳は、「この2人がイングランドで得点したのを見ると、アイルランドはここ数年、彼らを中心にチームを作り上げていたかもしれないと思い知らされる」とも伝えた。

 ライスとグリーリッシュがイングランド代表で活躍すればするほど、憎しみ、嫉妬は大きくなっていくようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部