Photo: 小暮ひさのり

掃除機のトレンドは時代とともに移り変わるもの。

家庭用としては、紙パック式のキャニスター(ゴロゴロ引っ張るやつ) → サイクロン式キャニスター → サイクロン式コードレススティックと変わっていきましたが、実は最近紙パック式がちょっと復権しているのです。

モーター技術や空気の流れや機密の研究によって、紙パックでも吸引力が落ちにくいなど、過去の懸念点がイイ感じに解消。紙パックをポイッと捨てるだけ。というメンテの楽ちんさが、掃除の煩わしさに辟易している僕らに刺さっているのだと感じています。

その手軽さを求める心に刺さる掃除機がアイリスオーヤマの紙パック式スティッククリーナー「MagiCaleena(マジカリーナ)」。今回試用機を借りて、自宅で実際にテストしてみました。

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結論を言いますと、紙パックに期待していたところを叶えてくれて最高でしたし、期待から少し外れたところもありました。でも、現代の掃除スタイルが見えた気がします。

掃除機の「軽さ」の進化に驚くばかり

Photo: 小暮ひさのり

マジ軽〜な!でマジカリーナ。

冗談みたいな名前…いや、ダジャレそのものなネーミングですが、実際箱から取り出した瞬間「えっ、こんなに軽いの!?」って驚かされましたので、メリットをダイレクトに伝えるいいネーミングとなっています。

今回試用している紙パック式だけでなく、サイクロン式もあるんですが、どちらも重量は1.1Kg 。

これ本体だけじゃないですからね。フロアヘッドとパイプ含んだ、出動できるフル装備でこの重量。1リットルのペットボトルとほぼ同じ重量感で掃除機を振り回せるのです。

数年前は2kg切ったら軽い。くらいに感じていたんですが、いやぁ…掃除機の進歩は早いですね!

まぁ、その分作りはシンプルで装飾もありませんけど、重い掃除機にうんざりしている人は、一度持ってみてほしいですね。

掛け心地も軽ぃ〜な!

Photo: 小暮ひさのり

床を掃除し始めて、秒で感じたことが「ヘッドもマジ軽い」ということ。

これまで使っていた掃除機って、持ち上げようとするとヘッドの重みで「よいしょ」となるんですけど、こっちはもう「スッ…」と、古武道の達人のような無駄のない動きで切っ先が上がります。

ちょっとした段差を超える時、階段をかけるとき、床に散らかった子どものおもちゃをミリで避ける時…。などなど、このヘッドの軽さは気持ちよさすら感じます。

そしてこの軽さで、自走式のパワーヘッドってのが素晴らしくてですね!

掃除機の能力って、単純に吸引力だけでは測れなくて、ヘッドがゴミを掻き出す能力や、集める能力も合わせて「掃除力」だと僕は考えています。

Photo: 小暮ひさのり

家庭だとフローリング、畳、カーペット、絨毯、ラグなど、さまざまな床材が入り混じっているので、ヘッドには回転ブラシが必須。この重量感でちゃんとそれを採用していて、軽さ追求だけでなく、「家庭用」チューンされているところが偉い。

Photo: 小暮ひさのり

自動モードは吸引力は控えめですが、ほこり感知センサーを備えているので、床のほこりの量に応じて自動で吸引力調整もしてくれます。そして、ターボモードは、手の皮膚を引き上げるくらい頑張ります。

最強ってわけじゃないんですが、賢く吸引力調整してくれて、一般家庭の掃除に必要なクラスの吸引力は十分備わっていまるって感じですね。

Photo: 小暮ひさのり

ヘッドのLEDライトも嬉しいなと。ウォークインクローゼットの掃除、わざわざ照明付けるの面倒なんですよね。この気遣いは面倒くさがりに刺さる…。

唯一気になったところは、マジ軽いけれど重みを感じないわけではない。というところ。ヘッドが軽いため、重量の中心は持ち手付近に来ます。そのため、1.1kgを支える・動かすための筋力は必要ですね。家じゅう掃除すると、それなりに疲れます。

紙パック式のランニングコスト力技で…

Photo: 小暮ひさのり

コレですよコレ! 紙パックのいいところ!


吸引力が落ちてきたな〜…とか思ったら、紙パック外してゴミ箱にポイ。ホコリが舞い散らないし、サイクロン式と違って遠心分離ユニットの分解やプリーツフィルターのホコリ取りなんてしなくてもOK(これらが必要なのはモデルによりけりですけどね)。ほんとお手軽で最高。

また、サイクロン式と違って中に溜まっているゴミが見えないのも精神衛生上助かっています。

でも、紙パック式弱点ありますよね? そう、消耗品だってところ。

サイクロン式が流行った理由のひとつとしても、ランニングコストが注目されていました。その弱点は今も実はあります。紙パックは依然として消耗品です。

Photo: 小暮ひさのり

ですが、マジカリーナ。5年分の紙パックが付いてくるという、アホな…じゃなかった、パワープレイでこの弱点を補っています。

ゴミの量は掃除機がけの頻度や部屋の規模によって異なるので、50枚で5年持つかは若干あやしいところもあります。体感ですとその半分くらいかも? な感覚ですね。それでも2年半持ちますし、なんなら25枚入りが450円でポチれます。

これを高いと捉えるか安いと捉えるかは…いや、安いと思うわ。だって2週に1回交換してもひと月のコスト37.5円だもん。手間考えたら全然出しますよ。僕は!

Photo: 小暮ひさのり

ちょっと期待と違ったのが、紙パックの取り付けユニットや紙パックの構造。これらは正直チープです。

紙パックは靴下を履かせるように手で装着する必要があります。また、Ag+による抗菌・防臭加工が施されているとされていますが、かなり薄くて簡素な作り。空気清浄機レベルの排気を求めるなら他の掃除機が良いと思います。

まぁ、我が家の場合は、2ヶ月間使っていた中で異臭を放つこともありませんでしたし、粉ものを吸ったあと本体を揺すっても落ちてくるようなこともありませんでしたが、ペットの居る家庭や食べこぼしたお菓子をゴンゴン吸う家庭には不向きかもしれません。

静電気モップでトータルでキレイをサポート

Photo: 小暮ひさのり

静電モップが付いているのも良いですね。

掃除しているとどうしても目に入ってしまう棚の上などのホコリも、スッスッと払うことができます。

Photo: 小暮ひさのり

アイリスオーヤマの掃除機にはおなじみの機能ですが、静電モップはドックに突っ込んでホコリを取り除けます。

他にも、標準で刷毛付きすき間ノズルが付いているので、サッシのホコリやエアコンフィルターなどのお掃除にも対応できるオールラウンダーです。

バッテリー持ちは及第点。大掃除でないかぎりはOK

バッテリーはHIGH:約8分/LOW:約17分、AUTO:約8〜40分(フロアヘッド利用時約30分)。

基本的にAUTOでかけると思うのですが、一人暮らしや1DKといったサイズ感の部屋なら十分にメイン掃除機を張れます。というかむしろサイズを考えるとコレがいいですね。

床掃除だけなら戸建でも対応できます(規模や丁寧さにもよるけどね)。ロボット掃除機が居る家庭は、スポット掃除用や、2階向けのサブ掃除機として採用してもいいですね。その用途ならオーバースペックなくらいで活躍してくれます。

実際、昨今はみなさん忙しいので、家全体を毎日しっかり掃除機かけする家庭よりも、汚れたエリアをスポット的に掃除したり、メインはロボットでサブとしてスティック型で。といった家庭も増えています。

実際我が家もそうなので、こうしたフライ級ファイターの方がマッチしているんですよね。

懸念点は大掃除…かなぁ。

エアコン・加湿器のフィルター掃除、サッシに溜まったホコリなど、ターボモードも多様するはずなので、床掃除まで合わせると、途中で息切れすると思います。上手く掃除スケジュールを組んで頑張りたい。

手軽さを求める時代、紙パック式のターンが来た!

Photo: 小暮ひさのり

掃除って大変だから頻度が減ります、やらなくなります。だからこそ掃除機は極力手軽で、手間がかからないモデルにするべきなんです(一部の掃除好きを除けば)。これが、きれいな部屋を維持する秘訣だなって最近感じています。

その視点で見ると、マジカリーナは、マジオススメ。

人生の中での掃除にかけるウェイトが、幾分軽くなると思うので、掃除が嫌いな人、面倒な人ほどこういう軽量&紙パックなモデルを選んだ方が良いと思います。

そして、一時期は死に絶えたかと思えた古の紙パック式ですけど、吸引力面での課題が解決され、現代の掃除スタイルともマッチしたことで、一周回って今度は紙パックのターンが来た! そう僕は信じています。

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Source: アイリスオーヤマ