◆娘からの「いいじゃん!」に後押しされた復帰

――現在、娘さんにはセクシー女優の仕事のことは打ち明けているのでしょうか?

綾瀬:はい。もともと娘が20歳になったら、過去のことをすべて話すと決めていたんです。実際は20歳になる1か月前に暴露してしまったのですが(笑)。

――どういうタイミングでの告白だったのですか?

綾瀬:昔の知り合いからの紹介で、元セクシー女優として雑誌のグラビアに載ることになったんですよ。だから雑誌の発売前に自分から言ってしまおう、と。でも、当時は本当に業界に戻る気はなかったんです。年齢も46歳だし、家族のことを考えると踏ん切りがつかなかった。「復帰しない?」という話はもらっていましたけど、自分の中で葛藤や迷いはありました。

――その気持ちが吹っ切れたのはどうしてですか?

綾瀬:娘に相談したことがきっかけです。娘に迷っていることを伝えたら、「いいじゃん!何で迷ってるの?ママの人生なんだから好きにしちゃいなよ!」って返ってきたんですよ。このひと言に後押しされて、再デビューすることを決意したんです。

――ものすごく理解のある娘さんですよね。当時19歳ということは大学生くらいでしたか?

綾瀬:はい。でも今はもう大学を卒業して社会人。正社員として働いていますよ。私の目から見ても、ものすごくしっかりした大人になっています。

◆性の価値観が違いすぎる母娘「どういう育て方をしたのか…」

――娘さんのほうがものすごく真面目ですよね。

綾瀬:実をいうと娘がまだ子どもの時に、同じ保育園に通ってた子たちからよく「〇〇ちゃんのママ、子どもってどうやってつくるの?」って質問をされていたんですよ。そのたびに「好きな人とラブラブするとできるんだよ」「でもそれは、好きな人とするから気持ち良いことなんだよ」なんて答えていたんです。

――今の綾瀬さんのポリシーとは逆のことを言っているような(笑)。

綾瀬:ね。本音でいえば私は「誘われたら、とりあえずはヤってみる」が信条なんですが、そこはさすがに(笑)。でも娘からすれば、私の過去の発言を忠実に守って生きているわけです。「誰とでもではなく、この人とだからする」という道を選ぶ子になったんですよ。私ったらどういう育て方をしちゃったんだか……(笑)。

◆ごまかさないで話す、綾瀬麻衣子の性教育

――性に関する話を保育園児にまで話していたことにも驚きです。

綾瀬:それくらいの時期の子って、意外ともう性について知りたがるんですよね。私は誤魔化さないで話すほうがいいと思っています。聞かれたらちゃんと答えてあげるべき。

――娘さんが思春期の頃の性教育はどうされていましたか?

綾瀬:中学1年生くらいの時に「子宮頸がんの注射を打つまで、性行為はするな」とかは言っていました。その理由もちゃんと伝えています。あと、避妊具の話も早くからしていました。なんで使ったほうが良いのかも含めて。とりあえず薬箱の中に置いておくから、好きなときに持っていきなさいとも言ってありました(笑)。

――母親のスタンスとしてはかなりオープンな部類ですよね。

綾瀬:一応、0.01mm、0.02mm、普通の厚さのものを取り揃えてあったんですけど、娘に「試してみ!みんな違って面白いから!」なんて煽ったりしたら、「もー!」って怒っていましたよ(笑)。

――なんとも微笑ましいやりとりです。

綾瀬:娘のほうもけっこうオープンに彼氏のことを紹介してくれます。今の彼氏は私の仕事のことも知っているので、性のことや業界のことについてもフランクに話したりするんですよ。でも、さすがに現実では母娘で男の取り合いとかは考えられないですね。読者の方に夢を見せてあげられなくてごめんなさい(笑)。