ファン・アーチュレッタ(左)を破り、歓喜のクレベル・コイケ

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 「RIZIN.47」(9日、国立代々木競技場第一体育館)

 元RIZINフェザー級王者クレベル・コイケ(34)=ブラジル=が、元RIZINバンタム級王者でフェザー級に上げての初戦となったフアン・アーチュレッタ(36)=米国=に1回2分25秒、鮮やかなヒールフックで完勝した。

 クレベルはアーチュレッタの足払いからのテイクダウンに合わせて足をキャッチし、めまぐるしい動きの中で一瞬のうちに足関節技を決めて、タップを奪った。

 事実上の次期挑戦者決定戦を制したクレベルは、リング上から現フェザー級王者の鈴木千裕(25)=クロスポイント吉祥寺=に挑戦を表明。エプロンまで上がってきた鈴木もOKサインで応じ、放送席では「クレベルでも(パトリシオ・)ピットブルでも、誰とでもやるんで」と話した。

 試合後の記者会見で、クレベルは、超RIZIN3(7月28日、さいたまスーパーアリーナ)でのマニー・パッキャオ戦が決まった鈴木について「千裕選手とパッキャオ選手の試合が決まるのは素晴らしい」としつつも、「ボクシングだけなら絶対にパッキャオが勝つ。ファイターの人は分かっている。イージーマネー、イージーファイト」と、ボクシングであればパッキャオが絶対的に有利だと予想した。

 クレベルは「フェザー級のランキングは私がナンバーワン。次で絶対、鈴木選手との戦いがしたい。10月くらいにタイトルマッチがしたい」と改めて挑戦を求めた。

 アーチュレッタについては「絶対に一本勝ちできる。絶対に彼を極める」と信じていたといい、「そのポジションでいっぱい練習していた。ちょうどよくできた」と笑顔でフィニッシュを説明。「彼は本当のファイターで、強いだけじゃなく本物の男です」とアーチュレッタを称賛した。

 また、この日、UFC参戦を発表した朝倉海に関連して、自身も過去、UFCからのオファーは「2回あった」と明かした。現在はRIZINと2年契約を結んでいるといい、「日本でやりたい。日本で守りたいです」と、今後も日本で戦い続けることを明言した。

 完敗を喫したアーチュレッタは「非常に残念で悔しい気持ちでいっぱい」と落胆。「早く動かないと彼がバックを取ると分かっていた。前方に転がれば良かった。(後方に)スクランブルしたけど、たまたま足が捕まった。あのまま続けば勝つと思っていた」とフィニッシュを振り返った。

 今後については「100パーセント、フェザー級で戦うつもりでいる」と明言し、「クレベルがチャンピオンになるだろうから、彼を追いかけて、彼と戦うチャンスを待ちたい」とリベンジを誓っていた。