[モスクワ 16日 ロイター] - ロシア財務省高官は16日、金輸出税の撤廃を検討していると明らかにした。輸出を回復させて歳入拡大を図る狙いだ。

ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、世界の金生産量に占めるロシアの割合は2022年時点で約9%と中国に次いで2位だった。

最大手ポリウスなどロシア産金会社の多くは、同国のウクライナ侵攻を受けて西側が導入した制裁の対象になっている。

また、日米英とカナダは昨年6月、ロシア産金の新規輸入を禁止した。

同高官は議会上院で、為替連動型の新たな輸出税を昨年導入した後、今年初めから金の輸出が止まっていると述べた。

ロシアは昨年10月、金を含む幅広い品目を対象に為替に連動する新たな輸出税を導入した。軍事費が増加し、産金会社がルーブル安を背景に輸出を増やす中、歳入を確保する狙いがあった。