ブラジル・バーレ、第1四半期の鉄鉱石産出6%増 販売量15%増

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Gabriel Araujo

[サンパウロ/リオデジャネイロ 16日 ロイター] - ブラジルの資源大手バーレは16日付の有価証券報告書で、2024年第1・四半期の鉄鉱石産出量が前年同期比6.1%増の7084万トンに上り、販売量は14.7%増の6383万トンに急増したことを明らかにした。主要プロジェクトであるパラ州(ブラジル北部)の「S11D鉱山」での産出量が4年ぶりの規模に増加したことが要因。

同社は、今年の鉄鉱石産出総量が3億1000万―3億2000万トンに達すると予想している。目標達成にどうにか漕ぎ着けた昨年に比べ、今年は安定的な産出が見込まれる。

RBCキャピタル・マーケッツのアナリスト、スリバサン・マノハラン氏は顧客向けメモで、世界最大の鉄鉱石消費国である中国の季節要因で需要が増加すると、鉄鉱石価格はより強く下支えされる傾向にあることから、バーレは第2・四半期にその恩恵を受ける可能性があると述べた。

第1・四半期のニッケル生産は3.7%減の3万9500トン、販売量は17.5%減の3万3100トンだった。カナダとインドネシア事業は前年より好調だったものの、ブラジルのオンサ・プーマ鉱山が炉の改修工事で操業を停止したことが響き、全体の生産量減少につながった。同社は今年、ニッケル総生産量を最大で17万5000トンと見込んでいる。

銅生産はサロボ3プロジェクトが堅調だったことから22.2%増の8万1900トンとなり、販売量は22.5%増の7万6800トンだった。今年の総生産量見通しは最大で35万5000トン。