中国のクリーンエネ過剰生産、抑制する必要=米財務長官

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Andrea Shalal David Lawder

[ワシントン 16日 ロイター] - イエレン米財務長官は16日、クリーンエネルギー製品の先進製造業に対する中国の大規模投資が不公平な競争環境をもたらし米国の労働者や企業を脅かしているとし、こうしたリスクを軽減する必要があるとの見解を示した。

国際通貨基金(IMF)・世界銀行の春季会合に合わせた記者会見で述べた。

イエレン氏は、中国企業が政府の支援を受け続ける中、電気自動車(EV)や電池、太陽光パネルなどの過剰生産は米国や他国の企業を廃業に追い込みかねないと指摘。

「これは公平な競争条件ではない。サプライチェーン(供給網)の観点からもリスクをもたらすと考えており、われわれは明らかに軽減を目指す。米国の労働者や企業にとっても不公平だ」と述べた。

中国政府高官との新たな会合を控える中、継続的な米中対話は、マネーロンダリング(資金洗浄)対策や気候変動への対応など、共通の関心分野ですでに進展が見られるとも語った。

ただ、米政府高官は中国の産業政策の慣行や、過剰生産能力が世界経済にもたらし得る負の波及効果についても、中国側と議論を交わしている。