Lucy Craymer

[ウェリントン 17日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が17日発表した第1・四半期の消費者物価指数(CPI)上昇率は前期比0.6%で、2023年第4・四半期の0.5%から小幅に加速した。

前年比では4.0%上昇。前期比、前年比ともにロイターがまとめたエコノミスト予想と一致した。

NZ準備銀行(中央銀行)は先週、政策金利を6会合連続で5.5%に据え置き、インフレ抑制には制約的な金融政策スタンスが必要との見方を改めて示した。

中銀は2月の政策会合で、インフレ率が第1・四半期に3.8%に低下し、今年後半には目標レンジの1─3%に回帰すると予想していた。

統計局は第1・四半期CPIの前年比上昇率について、主に住居費と家庭の光熱費がけん引したと指摘。「家賃は1999年9月の統計開始以来最も速いペースで上昇している」と述べた。

非貿易財のインフレ率は前年比5.8%。昨年第4・四半期は5.9%だった。

ウエストパックのシニアエコノミスト、サティシュ・ランチョード氏は、国内のインフレ率は依然として金融政策委員会の許容範囲をはるかに超えているとし、「インフレ率は粘着性があり、利下げは当面ない」との見方を示した。

ASB銀行もインフレ率が3%を超えて高止まりすることを当局は警戒しているとし、中銀は25年2月までは利下げに踏み切らないと予想した。