「ひと通りものを捨てたつもりだけど、なんだか部屋がすっきりしない…」なんてことはありませんか? ミニマルな暮らしにまつわる著作が多数ある、カナダ在住のブロガー筆子さん(現在60代)が、その理由について語ります。注意したいのは、以下の5つポイントだそう。

1.不用品の「捨て」がたりない

部屋がすっきりしないいちばんの理由は、「捨て」がたりていないからです。捨てたつもりでいても、不用品をたくさん残してしまうことはよくあります。

とりあえず、目についた場所にあるものを捨てるだけではなく、見えない場所や、部屋の端っこにいらないものが残っていないか調べてください。

部屋を写真や動画に撮って、もう一度客観的に見ると、最初の片づけでは気づかなかった不用品を発見できます。

片づけをしていても、例外として、捨てないカテゴリーをもうけてしまうことがあります。私も長い間、あまり本や書類は捨ててきませんでした。「いつか読むからガラクタではない」と思っていたのです。

ですが、「いつか使うから」と思うものは、今、使っていないものです。残しすぎると、見た目がうるさい部屋になります。

2.押し入れや引き出しにしまい込んだだけ

片づけの経験が少ない人は、ものを部屋の端っこに寄せ、押入れや引き出しの中にしまいこみ、かさが減るように手のかかる収納をして見た目をすっきりさせ、「終わった、片づいた!」と思いがちです。

こういう方法をとっても、部屋はきれいになります。しかし、不用品は家の中にとどまっているので、生活しているうちにまた散らかります。

寄付するつもりで、たくさんのものを家に残していても、同じことが起きます。不用品をちゃんと外に出すようにしましょう。

3.「置きっぱなし・出しっぱなし」などの散らかす生活習慣

なにかを使ったあと、置きっぱなしや出しっぱなしにするクセがあると、雑然とした部屋になります。不用品をしっかり減らせば、使用後、元の位置に戻すことは、そんなに苦にならないはず。「終わったらすぐにしまうクセ」をつけましょう。

出しっぱなしのものをしまうときは、それぞれのものの定位置を意識してください。適当にそのへんに突っ込むと、取り出すのが大変になり、散らかるきっかけになります。

部屋には、その部屋に関係のあるものだけを置くようにしましょう。家族それぞれの個室に置くべきものが、リビングやキッチンにあると片づいた感じがしません。

相変わらずたくさん買い物していても、部屋はすっきりしません。ひととおり不用品を捨てたあとは、必要なものを厳選して買うことが非常に有効です。

4.必要のないものの飾りすぎ

部屋がすっきりしないと悩むときは、飾りものを最小限にすることをおすすめします。飾りものが多いと、壁の余白がなくなり、視覚的ノイズが増えます。

たくさん飾ることがクセになっている人は、それがそこにあるのが当たり前だと思っています。一度すべてを取り去って、その後、本当にそこに飾るべきだと確信するものだけを飾りましょう。

お土産だから、粗品でもらったからという理由で、無造作に飾ってはいけません。自分の家に飾るものは、自分や家族にとって意味のあるものにすべきです。

5.主張が強い色や文字の氾濫

部屋をすっきりさせたいときは、色、形、場合によっては、材質に統一感をもたせてください。統一感をもたせたいとき、もっとも効果的なのは、全体的に数を減らすことです。

ものの数が増えれば増えるほど、調和させることが難しくなります。

また、文字を氾濫させないように気をつけましょう。店や企業の名前がでかでかと入っている段ボール箱やカレンダーは無造作に置かないように。

かつて私はキャラクターグッズが好きで、インテリア小物にキャラクターグッズを使っていたことがあります。しかし、キャクターグッズはとても主張が強いので、扱いは要注意。景品でもらうことも多いので、自分の家に合わないと思ったら断ってください。

以上、部屋がすっきりしないときの原因を5つ紹介しました。所持品を厳選し、床、テーブル、壁などに余白を確保することを心がけると、もっと部屋はすっきりします。

不用品を捨てることも、買い物習慣を変えることも、本当に好きなものを見極めるきっかけになります。楽しみながら取り組んでください。