消去作業にあたる関係者=17日、ソウル(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国を代表する観光名所で朝鮮王朝時代の王宮・景福宮(ソウル市鍾路区)の壁に落書きが見つかり、懸命の消去作業が行われている。

 文化財庁関係者は17日、聯合ニュースの取材に対し、「午前11時から国立古宮博物館と国立文化財研究院の専門家ら20人が消去および復旧作業を行っている」と伝えた。

 何者かが16日未明から早朝にかけて、スプレー塗料を吹きつけたとみられる。「映画無料」という言葉と、ホームページのアドレスとみられる文字が落書きされた。落書きは計38.1メートルに及ぶ。

 文化財庁は化学薬品処理やレーザ洗浄など、さまざまな方法で消去作業を行う計画だ。少なくとも1週間以上はかかるとみられる。同庁は今回の落書きが文化遺産の保存に深刻な影響を与える行為とみなし、処罰基準などを検討している。

 国家指定文化財の現状を変更したり、保存に影響を与える懸念があったりする場合、5年以下の懲役または5000万ウォン(約550万円)以下の罰金に処する。また文化財保護法によると、指定文化遺産に被害を与えた場合、原状復旧や関連費用を請求できる。

 1963年に国家指定文化財文化遺産)に指定された景福宮は、観光客ら毎年数百万人が訪れる。