「どんな服を着るか」で、年齢より若くも老けても見えてしまうのが40〜50代。そんな、老けて見えないための服をそろえたクローゼットのつくり方を、スタイリストの地曳いく子さんに教えてもらいました。

老けて見えずにおしゃれしたい。40〜50代のクローゼットのルール

「もし、数年前に『似合っている』と言われた服装やメイクをまだ続けているという方は、老けて見られている危険があります」と話すのは、大人のおしゃれについて多数の著作をもつスタイリスト、地曳いく子さん。

「自分の年齢もトレンドも毎年変わっているので、同じことを続けていると、知らない間に古くなっていることがある。それが『老け見え』を引き起こすのです。老けないコツは小さなアップデートを続けること。全部を新しくする必要はありませんが、今の自分に合っているか細かく見直し、修正する機会をもつことが大切です」

●ベーシックな服もアップデートを怠らない

「ベーシックな服はずっと着られる」というのは残念ながら幻想です。定番に見えるシャツやスカートも、少しずつ丈やシルエットが変わっているもの。1、2年前の服なら大きな変化はないのでいいですが、3年以上前の服となると話は別。

「もったいない精神」で自宅で着る分にはいいですが、「おしゃれ着」としての役割は期待できません。年齢を重ねると、「ちょっと前の話だけど…」が10年前を指しているなんてことも。

出番が多いベーシックな服こそ、数年に一度見直して、アップデートを怠らないようにして。

●自分の“今”のサイズを受け入れる

体重はあまり変化なくても、ボディラインがゆるんでいることを感じている人は多いはず。いつまでも過去のサイズにこだわって、補正下着を駆使してまでそのサイズの服を着続けているとしたら、それが老け見えを引き起こします。

見栄をはって押し込んだお肉が下着からはみ出し、ボディラインにまで響いているなんて、老け見えをとおり越してみっともないもの。

まずは自分の「今のサイズ」を確認して受け入れ、下着のサイズも見直しを。そのうえで、欠点をさりげなくカバーしてくれる服選びや着こなしを意識すれば、その方がずっと若々しく見えます。

●80%の力でおしゃれすべし

白髪が生えてきたとき、真っ黒に染めすぎると逆に老けて見えますよね。それは髪の黒さが肌感にマッチしていないから。ファッションも同じで、がんばりすぎると逆に老けて見えるんです。

無理して冒険した差し色やお店ですすめられた最先端のトレンドは、40、50代からはちょっとがんばりすぎかもしれません。それよりは、自分の得意なスタイルに、小さな修正やアップデートを加えていく方が簡単ですてきに見えるもの。

おしゃれには「余裕」が大切です。なんか変だな、と思ったら引き算してみるとしっくりくるかも。