築36年の賃貸アパートでひとり暮らしをしている、50代のようさん。インスタグラムで発信している「シンプリストのおひとりさま生活」が人気です。そんなようさんが、現在の住まいに引っ越しをするときに、大量のものを手放すために行った「ものの仕分け」の基準などについて教えてくれました。

住み替えでひとり暮らしに。「手放したもの」「残したもの」「新たに手に入れたもの」

3LDKから2DKの今の家に住み替えたのは2年前。

【写真】家具と床の色をそろえると、部屋が広く見える効果が

当時、娘はすでに独立して家を出ていて息子と一緒に暮らしていたのですが、その息子も社宅に入ることになったのがきっかけでした。
こうして、人生2回目のひとり暮らしをすることになりました。

●2か月かけて大量のものを処分

「住み替え先にこの量の荷物は入りきらないだろう」と思い、引っ越しの約2か月前から家の中のものの仕分けをスタート。
片づけが苦手だった私は、ものが増えるたびに収納アイテムを買って対処していたため、カラーボックスだけでも10個以上ありました(笑)。あまりのものの多さに途方に暮れましたが、「全部捨てるくらいの気持ちで取りかかろう」と決心したのを覚えています。

整理方法は、時間の取れるときに「今日はバッグを入れている収納棚を片づけよう」といったように、棚ごとにひとつひとつ順番に行いました。収納棚がひと通り終わったあとは、クローゼット、洗面所…と、収納場所ごとに処分するものと残すものを仕分けしていきました。

処分したものの基準は、
・長く使っていなくて、この先も使わないと思われるもの
子どもたちが小さい頃に使っていたもの、DVD、趣味の手芸用品など
・長く使っていなくて、この先使うかもしれないけど買い直しができるもの
バドミントンセットや工具、蚊除けスプレーなど
・よく見ると、使い込んで古くなり、買い替えの時期が来ているもの
古い家具や家電、縁のかけた食器やシミがついている服など
・なんとなく捨てずにいたもの
おまけでもらったエコバックなど

迷ったものはいったん保留にして、あとでもう一度見直すことにしました。

●処分することで「残したいもの」の基準が明確に

ものの仕分けをしていくなかで、「この先も残したいもの」が明確になっていきました。

手元に残したものの基準は、
・思い出のもの
写真、小さかった頃の子どもたちからもらった手紙や工作など
・この先も持ち続けたいと思ったもの
買い直しのきかない服やバッグ、本、食器など

家具は15年〜長いものは25年以上使っているものばかりだったので、ほとんど処分することにしました。そのなかで、形や雰囲気が好きで「これからも使い続けたい」と思ったチェストと薬箪笥、長持(フタつきの収納箱)の3つは引っ越し先に持っていくことにしました。

チェストは上部がインテリア小物や観葉植物を飾れるスペースになるということ、収納力があるという実用性が決め手でした。

現在、薬箪笥には細々したものを収納し、長持には圧縮した来客用の布団をしまっています。

●新しい家具は「部屋が広く見える」ものを

引っ越しが終わり新しく家具を購入するとき、「ひとり暮らし向けのコンパクトな部屋でも広く見せてくれるものを選ぼう」と思いました。

まず意識したのは「家具の高さ」。圧迫感が出ない、なるべく背の低い家具をそろえるようにしました。
ベッドは背もたれのない無印良品のベッドフレームを選び、足の高さは掃除機が入るギリギリの12センチに。ソファも背もたれが低いものを探しました。

もうひとつ気をつけたのは、統一感のある部屋にするために「色のトーンをそろえること」でした。
ラグは床の色に近いものをイケアで購入。ブラインドも壁と同じ白を選びました。

これは実際に暮らし始めてから気がついたことなのですが、家具を床と近い色でそろえることも、空間を広く見せる効果があるなと思いました。

ものが多くて困っている方、部屋を広く見せたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。