寝室に収納スペースはつきものと考えがちですが、じつは、あえてなくしてみると家事が効率的になるケースも。6年前、注文住宅を建てた日刊住まいライターは、収納をつくらず、隣にウォークインクローゼットを、出てすぐの場所に書斎コーナーをつくるという間取りにしました。結果、部屋はいつもすっきり。ベッドを2台置いても、ストレッチができるほどの余白が生まれて快適です。

わが家の寝室は収納なしの6畳

筆者は夫と2歳娘の3人家族です。延床面積26坪の家を地元工務店で建てました。1階はLDKや水回りなど、2階は寝室やウォークインクローゼットなどがある間取りです。

設計時、なるべく掃除や整理整頓をラクにしたいと考え、寝室には収納を設けないことに。寝室の広さは6畳とり、寝具類の収納は隣のウォークインクローゼットに、まとめる計画をしました。

 

ベッドを2台置いても余裕!余白でストレッチもできる

筆者は6畳の寝室に、シングルベッドを2台つなげて設置しています。

インテリア雑誌などを読むと、一般的に、ベッド回りのあきは最低でも壁から100mm、ベッド前は300〜400mmあけるのが理想なのだそう。理由は、それより狭いと、ベッドメイキングの作業が重労働になるからです。

収納をなくしたことで部屋にゆとりが生まれ、それ以上にあきスペースを取れています。ベッド回りを広くとれたことにより、シーツ交換をスムーズに行えたり、マットレスを立てかけて干しておけたりと、作業がラクになったと実感。掃除機もかけやすいです。

寝室に収納がないことで、ものを持ち込まず、散らかりにくいこともメリットに感じています。

 

あいたスペースは、160cmの筆者が大の字で寝転べるほどの広さがあります。寝る前にちょっとしたストレッチを行うのにぴったりです。

 

子どもが生まれてからは、子どもの遊び場としても活躍しています。なかなか寝ない子どもをベッドに誘導するときも、ちょっと遊ばせてからだとすんなりいくことも。

単に家事をラクにしたいという思いだけで、寝室から収納をなくしましたが、実際に住んでみると、6畳にした寝室は生活の一部にも役立っています。

かさばる寝具は隣のウォークインクローゼットに

当初の計画どおり、寝具は寝室の隣のウォークインクローゼットに。衣類などと一緒に収納しています。

衣替えなどで、大きくてかさばる布団を持ち運ぶときでも、短距離ですみます。この間取りにしたことで、「寝室に収納がないと寝具の管理が面倒!」といった問題も感じていません。

 

寝室の外に書斎スペース!だから本も散らからない

寝室の前には壁面本棚のある書斎スペースがあります。夜に本棚から本を持ち込んで読書し、朝起きて片づける動線がスムーズ。

住んでからわかったことですが、本が散らかりにくく、寝室に本棚を設置するよりホコリがたまりにくいといったメリットもありました。

6年暮らしてきて、収納がない寝室で不便を感じたことはありません。家事も動線もスムーズになり採用して正解だと思っています。

唯一改善したいと思うのは、寝室の扉くらい。じつはシングルベッドをもう1台増やすことも検討しましたが、扉の開閉に干渉するため断念しました。引き戸にするか、扉の位置まで考えた間取りにすると、もっと使い勝手がよくなったと思います。