■「俺には海人がおるし、海人には僕がいるし、そして僕たちには皆さんがいるので、これ以上に心強いことはないなと思っています」(King & Prince・永瀬廉)
King & Princeがアルバム『ピース』を携えたコンサートツアー『King & Prince ARENA TOUR 2023 ~ピース~』のKアリーナ横浜での公演を10月20日、10月21日、10月22日の3日間で5公演を開催し、10万人を動員した。

【コンサートレポート】
ふたりで初めてつくりあげた最新アルバム『ピース』をひっさげてのツアー『King & Prince LIVE TOUR 2023~ピース~』のKアリーナ横浜公演が、10月20日~22日の3日間5公演行われた。

22日の昼公演。1曲目はアルバム『ピース』の収録曲「My Love Song」からキラキラにスタートした。

“ファンへの再告白”がテーマとなっている王道のアイドルソングを、ファンと目を合わせながら気持ちよさそうに歌う永瀬廉と高橋海人(「高」の正式表記ははしごだか)。続いて「Magic of Love」、「koi-wazurai」の曲たちで観客のテンションを盛り上げていく。

「koi-wazurai」のサビの振りでは、ふたりの踊りとペンライトが息ぴったり。「恋降る月夜に君想ふ」では、会場いちばん上の7階客席のファンと目が合う高さまでゴンドラで上がっていってファンを喜ばせた。

続くブロックでは、最新アルバムから「静寂のパレード」や「That‘s Entertainment」などを披露しながらの派手なショータイムを繰り広げる。7 MEN 侍とダンサーが登場しての華やかなダンスや、シルエットを使ったシックなパフォーマンス、円形ステージを立体的に使った視覚的にも楽しい演出と、凝った構成が光る。

7 MEN 侍をバックにしたバンドタイムでは、今回のアルバムで初めて制作したソロ曲をパフォーマンス。高橋は敬愛するクリープハイプの尾崎世界観に直接依頼した「ワレワレハコイビトドウシダ」の刹那的な世界をまっすぐなボーカルで届ける。

永瀬は作詞にも参加した「きみいろ」で描いた恋愛の日常感をクセになるさわやかな歌声で彩った。

スモークの中からクールに登場したダンスブロックは、ビートの効いた「CHASE IT DOWN」からスタート。アルバム発表時から「炎が似合いそう」と言っていただけあって、曲が進むにつれて吹き出す炎が激しくなり、さらには火花が縦横無尽に動くスパークラーという特効が重なり、圧倒的な迫力で魅せる。このスパークラー(※「Sparkular Wave」は最先端の電子花火を発生させながら180度波打つスパーク効果の特効機材)を日本国内ツアーで使用したアーティストはKing & Princeが初なのだとか。

テンションMAXになったところで流れてきたのは「ichiban」のイントロ。全エネルギーを放出するように激しく踊るふたりの姿に、観客の集中力もグッと増したのが伝わってきた。

最後のあいさつでは、それぞれが今回のツアーに込めた思いを語った。

「みんなが見終わったあとに、ただ純粋に『楽しかったね』って、笑顔でピースな気持ちで帰れるように頑張って作りました。ライブをやってて思うんですけど、みんなが笑顔でいてくれるのって全然当たり前じゃないし、俺たちの前では笑顔を見せてくれるけど、きっと普段の生活の中で、自分たちが与えてしまった不安とか心配とか、いろんな気持ちを抱えていっぱい戦ってくれたと思います。そんな気持ちを抱えて、今日のライブを俺たちよりも楽しむぞって思って来てくれたんだと思うと、包容力のある女性たちだなって思いました。本当にみんなに甘えてばっかりの自分ですけど、ここにいる覚悟と、これからもみんなといろんな景色を見たいって思う気持ちと、あとはやっぱり廉とふたりでみんなにもっともっとKing & Princeというエンターテインメントを楽しんでもらいたいという気持ちは誰にも負けるつもりはありません。人生の中のすごく大事な一瞬一瞬を、僕と廉のKing & Princeに使ってくれたことに本当に感謝しています。本当に。だからこれからも、みんなの幸せな思い出の中に自分たちがいれるように、みんなの心に残るように、たくさん頑張っていきたいと思います」(高橋)