去就が注目されている冨安。(C)Getty Images

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 フィジカルの懸念さえ払拭できれば、信頼度は十分なはずだ。最終ラインに離脱者が出たことで、重要度はさらに増しているに違いない。

 アーセナルの冨安健洋は最近、イタリアの強豪インテルからの関心が取りざたされてきた。ミラン・シュクリニアルやダニーロ・ダンブロージオの退団で3バックの右CBを強化したいインテルが、ボローニャでの実績がある冨安の獲得を望んでいるというものだ。

 イタリアの一部メディアには、レンタルではなく完全売却ならアーセナルもやぶさかでないという報道や、冨安自身がイタリア復帰に前向きというニュースが見られた。だが、プレミアリーグ開幕戦でユリエン・ティンベルが戦列離脱したことで、トーンは変わってきている。

 負傷でティンベルが交代を余儀なくされた際、ミケル・アルテタ監督は冨安を代役に選んだ。今後は出場機会の増加も考えられる。そして移籍市場はあと約2週間となった。イタリアの複数メディアも、インテル移籍は難しくなったと伝えるようになっている。

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 これを受け、アーセナル専門サイト『Just Arsenal News』は8月16日、「トミは現時点で確実に売ることができない選手だ。我々のキーマンだからである」と、冨安は絶対に手放せないと報じた。

「フィットし続けられれば、日本のスターは今季大きな貢献となる。彼を売却すれば代役を見つけなければならず、その時間はないかもしれない。そのため、彼の売却には扉を閉ざし、今季の勝利に集中しつつ、彼が長くとどまるようにしなければならない」

 この1年半、度重なる負傷に悩まされてきた冨安にとって、今シーズンは正念場となる。機会を生かし、再び不動のレギュラーとして絶対的地位を築けるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部