掲載:THE FIRST TIMES

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日向坂46がニューシングル「Am I ready?」をリリースした。前作「One choice」から約3ヵ月ぶりとなる通算10枚目のシングルでセンターを務めるのは、表題曲では今回が初となる上村ひなの。改名前の2018年12月に、けやき坂46の三期生として、当初はたったひとりで加入した彼女を一期生の佐々木久美と東村芽依にはどう見てきたのか。

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■ひなのがフィーチャーされるっていうのは、すごくうれしい気持ちがありますし、すごく成長したなって

──ちなみにふたりは何コンビですか?

佐々木久美(以下、佐々木):恥ずかしいんですけど、実は“いちごみるく”っていう名前はあるんです。恥ずかしくて、あんまり大きい声で言えないんですけど。

──どんな由来なんですか?

佐々木:めいがいちごで、私がみるくっていう。

東村芽依(以下、東村):あははは。くみるく、めいいちごっていうことです。

──では、いちごみるくのおふたりにインタビューを始めさせていただきます。記事の公開は卒業セレモニー後になるんですが、まず、影山さんを見送る心境から聞かせてください。

佐々木:一期生の中でも最年少のほうで、私よりも全然年下なので、もちろん寂しい気持ちもありますし、ちゃんと自分のやりいたいことを見つけて、その決断をしたのはすごいなっていう応援してる気持ちもありますし、やっぱりずっと一緒にやってきた仲間なので、ひとりになって大丈夫かなっていうちょっと親心みたいな(笑)、お姉ちゃんみたいな心配な気持ちもありますし。いろんな感情が入り乱れてますね。

東村:なんだろう。一期生でいろんなことをずっと一緒にやってきたメンバーだから、そのメンバーが卒業するっていうのはすごく寂しいです。だけど、サッカーの番組とか、クイズ番組とか、いろいろな番組に出ているので、卒業してからも楽しみだなって思ってます。

──そして、新曲「Am I ready?」は三期生の上村ひなのさんが初のセンターを務めてますが、おふたりからはどう見えてますか。

佐々木:私たちと接するときは、赤ん坊のようにかわいいんですよ。もともとは三期生として、ひとりで入ってきたので、本当にみんなで大事にしてきて。そんなひなのちゃんが、ステージ上でどんどんキラキラを増していった。その姿を見てきたので、ひなのがフィーチャーされるっていうのは、すごくうれしい気持ちがありますし、すごく成長したなって改めて感じます。

──母性が溢れ出てますね。

佐々木:もう母性でしかないですね(笑)。入ってきたときは中学生だったし、三期生ひとりだったし、みんなで「ひなのちゃん、ひなのちゃん」って言いながら見守ってきて。ひなの自身はいろいろな苦手意識も持っていたので、みんなで「大丈夫だよ。できるよ」って励ましながらやってた頃が懐かしいですね。今はもうなんでも自分でできちゃうので、大きくなったな、大人になったなっていううれしい反面、ちょっと寂しい気持ちもあります。

東村:本当に先輩といるときはみんなかわいがってて、本当に赤ちゃんみたいな感じでかわいいですけど、先輩といるときはかわいがられて、先輩もみんな甘やかしてるんですけど、同じ3期生のメンバーといるときは頼もしい一面もあったりとか、同期と一緒に話してるところがすごいかわいいなって思います。…どっちも“かわいい”になっちゃった(笑)。

佐々木:あははは。ほんとだ。結局、かわいいいよね、やっぱり、私たちからしたら。

■ちょっとレトロな感じで、テンポもゆっくりで、かわいい歌だなって

──(笑)「Am I ready」を最初に受け取ったときはどう感じましたか。

佐々木:ちょっとレトロなかわいらしいさだなって思いました。今までの私たちはちょっとかっこいい系の曲が続いてたのもあるんですけど、また「キュン」や「アザトカワイイ」とは違ったかわいらしい曲だなって。キーも高いので、今までの私たちにはない曲だなっていうふうに思いましたね。でも、1回聴いたら耳から離れなくて、歌っちゃうんですよね。振り入れのあとは、ついつい口ずさんじゃってました。

東村:うん。かわいいけど、久美が言ったみたいにちょっとレトロな感じで、テンポもゆっくりで、かわいい歌だなって思いました。歌詞もすごくかわいいですね。かわいいしか言ってない。

──(笑)その歌詞はどう捉えました。

東村:恋愛に慣れてない、みたいな歌詞だよね。

佐々木:うん。すごく女の子に振り切った歌詞だなって。私たちは“僕”っていう目線の曲が多いんですけど、「Am I ready?」はがっつり恋する女の子。恋の準備をして、ウキウキしてる感じだなっていう印象を受けました。

──ファンシーでラブリーでかわいい曲を歌うにあたって、レコーディングにはどんなアプローチで臨みました。

佐々木:さっきも言ったんですけど、やっぱりキーが高いので、自然とみんなかわいい声になって歌ってたかなって思いますね。

東村:最初の“Fu Fu Fu Fu Fu”の部分は「楽しそうに歌って」って言われました。でも、やっぱり全部、高かったですね。完成した歌も、みんな、かわいい声でした。今までで一番ぐらい高いと思います、表題曲で。

佐々木:うん。一番高いと思う。

■いろんな層の方にも聴いていただけるっていうのが、今、私たちにもっと必要なことなのかなって

──今、このタイミングでキーの高い、かわいい曲が来たことはどう感じてます。

佐々木:他の坂道の方の路線が明確に見えてる中で、私たちはこういう、ちょっと王道路線というか、“ザ・アイドル!”みたいな感じなのかなって。ちょっと昭和っぽいアイドルも感じるので、どこか懐かしくて、いろんな層の方にも聴いていただけるっていうのが、今、私たちにもっと必要なことなのかなって思いました。

──芽依さんは王道のアイドルソングを歌うことはどう感じてます。

東村:うれしいです。「月と星が踊るMidnight」や「僕なんか」は、暗めっていうか、クールな感じの曲だったけど、私はこういうハッピーな明るい曲の方向も好きなのでうれしいです。あと、夏なので、夏に明るく聴いていただけたらうれしいです。

──MVの撮影はいかがでしたか。ふたりのカットもありましたね。

東村:はい!

佐々木:列ごとに全然雰囲気が違うステージで踊って。セットやカメラワークもすごくて。これまでは外で撮ることが多かったので、全部スタジオで、全部セットを作ってっていうのが新鮮で、かわいい世界の中に入れてうれしかったです。

──久美さんたちが踊ったのはどんな世界観ですか?

佐々木:私たちは炭酸の世界なので、水色であたりにBubbleが飛んでるみたいな。…泡か!英語で言っちゃった。

東村:あはははは。

佐々木:あははは。実際に上に水槽があって、水槽にひたすら石をとんとんって、ゆっくり落としてくださるスタッフさんがいらっしゃって。水面に映る幻想的な光も撮ってたんですよね。本当にたくさんの方が協力してくださっていたし、カメラマンさんは韓国の方で、スタジオでは韓国語と日本語が飛び交ってて。今までにない不思議な空間ですごい楽しかったです。

■今まではみんな同じ制服が多かったので、それぞれ違う洋服で見てて楽しかった

──芽依さんは枕がついてました。

東村:つけました。

佐々木:そうだ、衣装もすごかったね。

東村:衣装もすごいかわいくて。みんな、フリフリとかつけたり、髪の毛も髪飾りをいっぱいつけたりとかしてて。今まではみんな同じ制服が多かったので、それぞれ違う洋服で見てて楽しかったです。

佐々木:あと、ダンスは結構シンプルな分、表情が大事になってくる感じだなって思って。かわいさ重視というか、ちょっとした角度とか、顔で演出しなきゃいけないので、私は最初、戸惑いました。…もう7年やってるんですけど。

──(笑)あの世界観はどうでした? ひなのさんの夢の中なのかな?

東村:頭の中。ひなのの好きなもの。

佐々木:そう。回鍋肉とか。

東村:金魚とか、ウサギとか。

──ふたりそれぞれの頭の中には何が広がってますか。好きなものをあげるとすると?

佐々木:ちょっと回鍋肉に引っ張られてるかもしれないけど…餃子。

──(笑)めっちゃ引っ張られてる。

佐々木:あははは。餃子、めっちゃ好きです。餃子と猫と「ゼルダ」ですかね。最近、ずっと「ゼルダ」をやってるので。

東村:ピンクが好きです。かわいいものが好きです。あと…。

佐々木:おつまみ? エビは?

東村:あ、エビ好きです。ピンクとかわいいものとエビです。

■みんなで出会った頃を思い出しますね。みんな学生で、みんな制服を着てたなって

──ありがとうございます。カップリングについても聞いていいですか。1期生曲「骨組みだらけの夏休み」が収録されてますね。

東村:これは、めっちゃ夏です。

佐々木:たしかに夏曲。ちょっと寂しくなりますね。夏の終わりって感じの曲だけど、“チュルチュル”でちょっと楽しくなるみたいな。

東村:ちゃんと覚えてる?“チュチュチュチュルッチュ”だよ。

佐々木:覚えてるよ(笑)。あと、学生っぽい歌詞で、珍しいなって思いました。1期生は学生がひとりもいないので(笑)。みんなで出会った頃を思い出しますね。みんな学生で、みんな制服を着てたなっていう。そういうちょっと懐かしさもある夏の終わりの曲。野外ライブでやったらすごい楽しそうな曲だなって思いました。

東村:この歌、めっちゃ好きです。

佐々木:そうなの?

東村:うん。歌詞に海のことが入ってるんですけど。

──“海の家”“防波堤”“水平線”“海の水面”というフレーズがあります。

東村:私、海のことが入ってる歌が好きで。

佐々木:そうだったんだ。

東村:「一生一度の夏」とか、「おいで夏の境界線」(けやき坂46)とか、The夏みたいな曲がめっちゃ好きで、これも聴いたときにめっちゃ夏曲だなって思って、すごい好きです。夏が好きなんですよね。

佐々木:夏生まれだもんね。

東村:うれしいです、夏曲。

──この曲は夏の海の家が解体する物語になってますが、忘れられない夏の思い出はありますか。

佐々木:メンバーと出会ったときの夏かな。あ、初めてツアーをしたのが夏でしたね。2017年の欅坂さんの『真っ白なものは汚したくなる』のツアーに私たちも出させていただいて、初めてツアーでいろんな場所を回って。その前に、『欅共和国2017』もあって。夏を感じるイベントにたくさん参加させていただいたなっていう記憶が今、すごい蘇ってきました。

──特に覚えてる風景は?

佐々木:富士急ハイランドのコニファーフォレストで、毎年、かき氷をケータリングできるように用意してくださってて。あの控え室でかき氷を食べると、夏が来たなっていうふうに毎年思ってた記憶がありますね。わかる?

東村:うん。めっちゃ一緒でした。

佐々木:レモンのかき氷を食べてましたね。あと、誕生日、お祝いしたよね、ツアーで。それ、めっちゃ覚えてる、私。

東村:私も覚えてる。欅坂さんのツアーに一緒に出させてもらって、ちょうどお誕生日の日に仙台でライブがあったんですけど(ゼビオアリーナ仙台)、そこのステージにケーキが運ばれてきて、メンバーの皆さんと、ファンの方もお祝いしてくださって。

佐々木:メンバーの皆さん(笑)。

東村:だって、先輩もいたから。あんなにたくさんの方にお祝いしてもらうのが初めてだったので、めっちゃうれしかったです。19歳になった年でした。

──今年も夏にライブが決まってますが、どんなツアーになりそうですか。

佐々木:始まりますね。去年より長い期間をかけて、いろんな場所を回らせていただくので、いっぱい思い出作れそうだなと思って楽しみです。福岡とか、仙台とか。日向坂になってから、1回だけ行ったんですけど。

東村:前回はなかったよね。

──最近は東京ドーム2デイズから全国4ヵ所8公演のアリーナツアー、横浜スタジアムの2デイズと規模の大きいライブが多かったですから。ちょっと大きいとこでやってたので。

佐々木:そうですね。今回は全国5ヵ所で10公演あるので、すっごい楽しみです。

東村:えっと、夏から秋にかけて、おひさまの皆さんと、一緒に思い出を作りたいなって思います。私も楽しみです。

■夏にCDをリリースするのがすごい久しぶりなので、一緒にこの曲聴きながら、皆さんと一緒に夏を楽しみたい

──この夏はどんな夏にしたいですか?

佐々木:毎年、あんまり夏らしいことをできなくて。でも、毎年一緒にかき氷を食べに行ってるんですよ。

東村:はい。

佐々木:行ってるよね。さっきもその話をしていたので、今年もかき氷を一緒に食べに行けたらなって思います!

東村:夏にCDをリリースするのがすごい久しぶりなので、一緒にこの曲聴きながら、皆さんと一緒に夏を楽しみたいなって思います。だから、皆さんもこのシングルを聴いていただけたらうれしいです。そして、夏を楽しんでほしいです。

INTERVIEW & TEXT BY 永堀アツオ
PHOTO BY 関信行

リリース情報
2023.7.26 ON SALE
SINGLE「Am I ready?」

ライブ情報
日向坂46「Happy Train Tour 2023」
<大阪>
8月30日(水) 大阪城ホール
8月31日(木) 大阪城ホール
<神奈川>
9月12日(火) 横浜アリーナ
9月13日(水) 横浜アリーナ
<愛知>
9月23日(土) 日本ガイシホール
9月24日(日) 日本ガイシホール
<宮城>
10月6日(金) セキスイハイムスーパーアリーナ
10月7日(土) セキスイハイムスーパーアリーナ
<福岡>
10月14日(土) マリンメッセ福岡 A館
10月15日(日) マリンメッセ福岡 A館

プロフィール
日向坂46
ヒナタザカフォーティーシックス/秋元康総合プロデュース。2016年デビューの欅坂46(現・櫻坂46)のアンダーグループである「けやき坂46(ひらがなけやき)」が前身。持ち味であるパワフルなライブステージングとピースフルなパフォーマンスで地道に人気を獲得。2018年6月には、けやき坂46として初の単独アルバム「走り出す瞬間」を発売、オリコンウィークリーチャート1位を獲得。この年は1年間で日本武道館7公演という快挙を成し遂げるまでに成長する。2019年2月11日「けやき坂46(ひらがなけやき)」から「日向坂46(ひなたざかふぉーてぃーしっくす)」に改名、3月27日にシングル「キュン」でデビュー。以降、シングル9枚、アルバム1枚全てオリコンチャートの1位を獲得している。更には女性アーティストとして初の1stシングルから9作連続初週40万枚超えを果たした。2019年末にはデビュー1年目ながら第70回紅白歌合戦へも出場。2021年9月より日向坂46としては初となる全国アリーナツアー「全国おひさま化計画 2021」を開催。また、2022年3月末には念願の東京ドーム公演を開催し2日間計約10万人を動員。2022年夏、新メンバーとなる四期生を迎え、翌年2023年4月には横浜スタジアムで2日間公演をソールドアウトさせた。